オウンドメディアの失敗が生まれる理由 10選
ニュースサイト、メディアサイト、キュレーションサイト、またそれらに関連するアプリなどが普及し、世はまさにメディア時代です。
あらゆる分野で色んな人のコンテンツ記事が大量に発生していて、これらは一言でいえば「飽和状態」にあり、新規参入しようとしても、なかなか茨の道です。
本記事では、オウンドメディアをスタートしても失敗しやすい理由をまとめていますので、これからスタートしようとする人は、まずは自分が失敗事例に当てはまっていないか、よくチェックしてみて欲しいと思います。
目次
オウンドメディアの失敗が生まれる理由
理由1 読者の利益を考えずに始めてしまう
失敗する一番の理由はこれです。
昨今のユーザーは目が肥えているので、つまらない記事、興味のない記事は読みません。
「周りがやっているから、うちらもオウンドメディアやろう」
「自分たちがやりたいから、オウンドメディアやってみよう」
こういう、ふわふわした動機でスタートすると、ほぼほぼ失敗することが多いです。
最低限、「自社のオウンドメディアを読むことで、読者にどんな情報を与えたいか、得して欲しいか」を考える時間を持ちましょう。
理由2 コンテンツ制作の工数をなめている
記事一つも書いたことない、総合職・管理職の方々は、コンテンツ制作を基本ナメてますので、
「今月中にみんなで100記事、いや、1000記事は書こう!」
とか、ぬかします。(もしかして酔っ払ってるのかな?)
当然、執筆する人の質や量だったり、制作するコンテンツのこだわり具合にもよりますが、コンテンツは楽には作れません。ウェブサイト制作と同様に、「時間のかかるもの」です。
また、そもそもオウンドメディア自体のサイト(アプリ)を作るにも、工数と費用がかかること、忘れてはいけません。
理由3 制作を若手・新人に丸投げする
自分はこういった会社の方々をけっこう見てきました。
wordpressなどでオウンドメディアを作って、記事の更新などは若い新人に、すべて丸投げ。
当然ですが、良い記事・コンテンツが生まれることはなく、また若い人が辞めていくと、なんだか罰ゲームみたいな仕事になりつつ、おざなりになっていきます。
これもまた失敗の要因です。
オウンドメディアをやると決めたなら、きちんとチームを組み、最低限、一人は自社の事業に詳しい管理者(責任者)を決めて、「業務の片手間」ではなく、「業務の一つ」として作っていくことを推奨します。
理由4 予算を0円で考えている
ちゃんとしたカメラもなければ、取材費も出ない。
もちろん、作っていくコンテンツの種類にもよりますが、やるならやるで、きちんと予算を組んでやるべきです。
昨今のwebコンテンツは、ただのテキストコンテンツに終わらず、お金をかけて、身体をはって……ヒットしているコンテンツは、いずれも非常に力を入れています。
・マンガ『マスターキートン』の知識「砂漠ではスーツがいい」は本当か? マジの砂漠にスーツで行ってみる
https://srdk.rakuten.jp/entry/2017/01/31/110000
・水中で麻雀をやるとどうなるの?実際にやってみた。
https://liginc.co.jp/266640
・海外旅行中なのにポケモンGO漬けな男の執念 ゲットのためにメキシコまで渡航してみた
https://toyokeizai.net/articles/-/256041
etc
ここまでやる必要はなくとも、「面白いもの(良いもの)を作るため、お金をかける」という、当然のスタンスを放棄してはいけません。
理由5 記事執筆を社員のノルマ制にする
ノルマ制にした瞬間、ほとんどの社員さんの執筆意欲は一気に下がります。
もし、執筆手当だったり、執筆していることが本業としてカウントされるなら、やる気も出るでしょう。しかし、もしも、本業の片手間でノルマ制にしていたら、生まれてくるコンテンツのほとんどはやっつけです。(少なくとも気持ちは入らない)
社員からすれば、残業代も出ず、本業の量は減らず、オウンドメディアのコンテンツをノルマで作らないといけないせいで、サービス残業だったり、帰る時間が遅くなったり、最悪は家で書いたり……こんな体制下であれば、自分なら迷わず転職してしまいますね。
理由6 あたりさわりない記事ばかりを作る
制作体制やノルマ制とつながる話でもありますが、チームできちんと作ろうという気持ちがないと、だんだんと記事の品質は下がっていきます。
「とりあえずノルマ達成してればいいや」
たとえるなら、夏休みの自由研究を1時間程度で終わらすような、消極的なアウトプットになるわけです。
そういった記事ばかりが生まれるようになったら、根本的な部分を見直さないと、そのまま続けても成功にはつながりにくいことがほとんどです。
理由7 記事の品質が悪い(ライターのレベルが低い)
社内に、文才だったり、写真のうまい人だったり、SEOのことを考慮できたり、面白いコンテンツを作れる素養のある人がいれば良いのですが、担当者が全員、「webコンテンツ? まあ普通の日記みたいなものでしょ」という感じであれば、ほぼ成功はしません。
場合によっては、専門の外注ライターさんなどに制作をお願いしつつ、技術のノウハウなど、いくらか取り入れたり、全体で勉強する時間を持たないと、ただのジリ貧状況が続くだけです。
理由8 ジャンルがめちゃくちゃで個性もない
オウンドメディアの軸、方向性が定まっておらず、執筆者に「とにかくなんでもいいから自由に」という書かせ方をしていると、オウンドメディア自体のブランドがめちゃくちゃになります。
どういうジャンルの、どういう戦略のコンテンツを作っていくのか、まずは主軸となる方向性を決めてから、記事は書き出していくべきです。
理由9 最終的な目的を決めていない
これは、なかなか致命的です。
「周りがやっているから~」、「自分たちがやりたいから~」だけでスタートすると、そもそもゴールがないので、どのタイミングで成功になるかがわかりません。
本来、オウンドメディアをやる主要な理由は、以下の通りです。
・会社や商品の知名度を上げる
・目標とするPV数を達成する
・関連するお問い合わせ、または商品へのCVを上げる
・ファン層を獲得する
・採用につながる宣伝をする
etc
出口を決めないと、永遠にうだつのあがらない状況が続きます。(まるで私のこのブログのように……)
理由10 継続しないで放置する
最後は、結局これですね。
オウンドメディアは当然ながら、継続できないと、そこで放置して終わりです。
見る人は増えず、とくに何かCVするわけでもなく。
ネットの海で、ふよふよと漂うプランクトンみたいに、意味のない存在となるだけです。
一応、ノルマ制度でむりやり書かせれば、継続だけはできますが、成功はやはり難しいです。
きちんとチームを組んで、「これはちゃんとした業務」という意識をもって、本気で取り組まないと、なかなかオウンドメディアは難しいものです。
まとめ
オウンドメディアを始める時、ただなんとなくスタートするのではなく、きちんと準備をしてからスタートすることが大事です。
最低限、下記のことは決めてから取り組んでもらえればと思います。
・何のために始めるのか
⇒自分たちの達成したい目的を決めて、読者にどんな利益を与えたいか決める
・制作体制とコストは想定しているか
⇒社員が業務の片手間にヤッツケな執筆して成功できるほど甘い世界ではない
・オウンドメディアのブランドを決める
⇒どういうジャンルのコンテンツを作つか、自社のオリジナリティは何か、決めておく