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怒ることは本当に損? 「絶対に怒らない」と決めつけるほうが損になる理由

世間では「怒ると損」、「短気は損気」など言って、「怒ること=悪いこと」のように言われています。

もちろん、理不尽にキレたり暴れることは悪いことです。しかし、長い人生においては、正当な理由がある時は、怒らないと損してしまう場合が多いので、詳しく紹介したいと思います。

怒ることのメリット・デメリット

かんたんにまとめると、こんな感じだと思います。

メリット

  • 自分の意見を通せる
  • 嫌なことを断れる
  • 不快に思っている感情を伝えられる

デメリット

  • 恐い人だと思われる
  • わがままだと思われる
  • 人間的に欠陥があるように思われる
  • 精神性が低いと思われる

これらの要点をまとめると、「怒ること」=「自分の意見を強めに伝えられるけど、人間性に難ありと思われてしまう」、すなわち「諸刃の剣」になってしまうわけです。

しかしながら、ここで大事なことは「諸刃」でありながら、「」になっていることです。

怒らないことで損してしまうシチュエーション

長い人生においては、「怒らないことで自分が困ってしまうケース」というものは、けっこう数多く現れます。

人間関係

  • 友達に嫌なことをされる
  • 不愉快なことを言われ続ける
  • 最悪、いじめに遭う

仕事関係

  • やりたくないことを押しつけられる
  • 無茶苦茶な仕事をずっと押しつけられる
  • つらい、辞めたいと言っても本気で受け取ってくれない

恋愛・家族関係

  • 自分だけが我慢してストレス
  • 関係を解消したいと本気で言っても相手にされない
  • 家事をやってと何回いっても、全くやってくれない

みなさん、少なくとも一つは身に覚えがあるのではないでしょうか。

そして、こういった状況下においては、「本気の怒り」を見せない限り、その相手は延々と同じことを繰り返し続けてきます。

この時、最も大事なことは、「怒ったほうが負け」とか考えて我慢するのではなく、「怒らせてくる相手が悪い」と考えて闘うことが大事です。

人生、怒るべき場面では怒ったほうが良い

「怒らないとわからない人」というのは、この世にたくさんいます。

とてもシンプルな例をいえば、子どもの育児が、まさに代表です。なにを言っても、いうことを聞かない子どもに対し、本気で注意をするためには、怒らないといけません。もちろん、これは怒ると叱るの混ざった感情ではありますが、しかし、ただ我慢して見ているだけでは、どうしても伝わらないことがあります。

そして、育児に限らず、これは大人の世界でも同様です。

人のことをからかってくる人や、なんか面倒くさいことを押しつけてくる人、人のプライバシーにズカズカ入り込んでくる人など、「相手が怒らないことをいいことに、自己都合ばかりの厚かましい振る舞いをしてくる厚顔無恥な人」というのは、この世にたくさんいます。

つまり、子供も大人も変わらないのです。

そして、この時に大事なことは「怒ったら負け」とか「怒っている姿はみっともない」とか、言い出している人間は、いったいどういう人か、ということです。これはずばり、「怒られたら困る人」が言い出していることに他なりません。つまり、「怒ったらダメ」というルールなんて、全く従う必要ないのです。

「怒っている人」より「怒らせている人」のほうがよっぽど悪質

「怒り」について、世間一般のイメージでは、

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うわー、あいつ怒ってるよ

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怒ってるとかダサ

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怒ることは話し合いの放棄。人間未満

みたいな風潮もあるので、怒らないように、つい我慢することも多いかと思います。しかし、そもそもの話、最も悪質な人間は誰かといえば、それは「怒らせている人」です。

彼らは、相手の心もわからない鈍感で、さまざまなことを自己都合で解釈し、怒られないと分からないほどアホなくせに、「なに怒ってるの? 冗談じゃん」みたいな面をしれっとしてくる、ドン引きするほどの厚かましさです。

さんざん自己都合で色んなことをしてきたくせに、最終的に「怒っていない自分が正しい」みたいなマウントをしてくるところが、最高に苛立ちますよね。

ただ、この時に、我慢している側も一つの事実に気づかないといけません。それは「絶対に怒らない」と勝手に決めつけることで、一つの戦略的な損失が起きていることです。

怒ることは「交渉の選択肢の一つ」

人間関係を一つのコミュニケーションゲームのように見立てた時、「自分が意見を通したい時に使えるカード」は、下記のようなものが挙げられます。

  • 話す、プレゼンする
  • 数字や資料で理詰めする
  • 金や物品を渡す
  • お願いする
  • 土下座するほど頼み込む
  • 可愛くおねだりする
  • だれか他の人の同意を得る
  • 背景の武力をうっすら見せる
  • 怒る

このように羅列するとわかるのですが、じつは「怒る」っていうことは、コミュニケーションにおいては一つの選択肢であり、「ただの一つのカード」に過ぎないのです。

つまり、「絶対に怒らない」なんて、よくわからないルールを決めてしまうと、人間関係というコミュニケーションゲームにおいて、単純に手持ちカードが一つ減ってしまうので、「自分だけが損する制限プレイ」をしてしまうことになります。

しかも、「怒る」というカードは、攻撃性が高く、時として強力な選択肢になります。将棋なら香車や飛車のようでもあり、麻雀でいえば食いホン、トイトイのような攻め感があります。そんな選択肢を外してしまうことはもったいないだけなので、絶対にやめたほうが良いです。

「いざという時は怒る」というカードを常に持っておくようにしましょう。

淡々と戦略的に「怒る」を使おう

そもそも憲法や法律を見てみた時、「怒ってはいけない」なんてルールはありません

ただし、一つ明記しておくと、当たり前ながら、犯罪性を伴う理不尽な怒りはダメです。すべてがめちゃくちゃになっても良い、自分も相手も死ねば良い、すべて滅びれば良い、といった自暴自棄な怒りは、刑事罰になるだけなので、ただの犯罪です。

大事なことは、淡々とした気持ちで、戦略的に「怒る」という感情を使うことです。

いわば「女の涙」のようなものです。(本当は悲しくないけど、面倒くさいコミュニケーションを終わらせるために使う、一つのカード)

先ほども書いたように、人によっては「いやだ」と言っても、そのことを言葉だけでわからない、困った性格の人が数多くいます。そんな時は、感情を込めて、明らかな怒りのサインを見せて、反対の意思を表明することが大事です。

怒る姿は本当にみっともないのか?

人の感情的になっている姿は、あまり褒められたものでないことは確かですが、しかしながら、正当な理由がある時、怒る姿は全くみっともなくないです。

とても極端な例を挙げますが、2019年に発生した、池袋暴走事故の痛ましい事件。その被害者の方が怒っている姿を見て、「なに怒ってるの?」なんて冷やかしを言える人はいないでしょう。(ネットに悪質な書き込みばかりしている偏屈な人は言うのかもしれませんが、通常のモラルの備わった人は絶対に言いません。)

つまり、きちんと正当な理由があるならば、「あの人が怒っても不思議じゃないな」という風に、周囲は見てくれる、ということです。

必ずしも、「怒ったら国民全員に冷めた目で見られるわけではない」ことを、正しく覚えておきましょう。

「なに怒ってるの?」と言われたら「怒らせてることに気づいてないの?」と言い返そう

相手を怒らせた時、そのことに開き直る人の多くが、

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なに怒ってるの? 冗談じゃん

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怒らせるつもりじゃなかったんだけど

みたいに「怒ってるほうが負け」と言ってきます。

ただ、この時はグッと我慢するのでなく、きちんと切り返しましょう。

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勝手に怒ってるんじゃなくて、あんたが怒らせてるんだけど、気づいてないの?

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あんたが怒らせてなければ、こんなことは言わない

自己都合ばかり優先するような人たちは、相手を怒らせたとしても、「怒らせた原因は自分ではない」といったように責任から逃れて、解釈&弁明を始めます。まずは、そこの誤りから正すようにしましょう。

著者の体験談

自分も人生において、何度も怒ったことがあります。そして、たまに振り返ると「恥ずかしいことをしたな」と思う時もありますが、しかし、「怒って正解だった」と確信する時もあります。

また、それで人望を完全に失った、ということはありません。仮に怒っても、そこを含めて受け入れてくれる人はいますし、「この人がこんな怒るなんて、相手はどんな失礼なことしたんだろう」と考える人もいます。

余談ですが、ちょっと漫画の話などを入れると、富樫先生のハンターハンターにおいて、「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」という名言があります。

ある意味、「怒る」ということは、その人の真剣な気持ちでもあります。そんな感情であるにもかかわらず、「からかうことしかできない」「冷めた目で見ることしかできない」「怒ったらダメでしょ」としか考えられない人と、無理に付き合う必要はありません。そういう人は本質として「相手の気持ちに永遠に向き合えない人」だからです。

夫婦喧嘩が起きるのは、お互いに真剣な人間関係を築いているからこそ起きる衝突なのだと思います。(もちろん、DVのように一方的な怒りはダメですが。)

まとめ

正しく怒ることは、人生を充実させるため、絶対に必要な選択肢の一つです。

もちろん怒らずに済むなら、それがベストですが、長い人生においては、時として真っ向からぶつかるコミュニケーション場面がやってくる時もあります。

「喜怒哀楽」は、まさに人間の心の4大要素です。すべてをバランスよく使い分けることが、最も賢明な人生の戦い方です。ケースバイケースで、怒ることをコントロールして使うようにしましょう。

少なくとも、著者は「怒っている人」を見た時、「うわ、ダサ」みたいな思考停止をせず、「この人はどうして怒っているんだろう?」と考察するようにしています。べつに「怒ること」自体は悪いことではないからです。(本当に悪いのは「怒らせる人」です。)

参考リンク

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