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食べ物を残してはいけない考えは、古くて時代遅れ?

食べ物を残すことは良いことか悪いことなのか。人によって、その価値観は異なります。なんとなくイメージでは、年寄りの人は残さない考え方で、今時の若い人は残す・・・という感じがしますが、しかし現実には年寄りでも残す人はいますし、若い人でも残さない人はいます。

なんとも答えの出ない疑問ですが、ちょっと考察してみたいと思います。

食べ物を残してはいけないという考えは、古くて時代遅れ?

もっぱら引き合いに出されるのは「貧しい国」だが・・・

「世界中には飢えで苦しんでいる人がいる。それなのに君は食事を残すのか?」

世界の貧しい国を引き合いにして、食べ物残しを否定する人がいます。ただ、これはイマイチでナンセンスな論法だと思います。そもそも、そんなこと言ったら、「世界中には不幸な人がいる。それなのに君は遊ぶのか?」みたいな論法と同じで、キリのないことだからです。

昔は日本も貧しかったが・・・

お年寄りの方に多いのが、「昔は日本も貧しかった」という引き合いですが、これもまた微妙です。なぜなら今は飽食の時代だからです。たくさん食べ物が余っている以上、今の人々が危機感を抱くことは難しいでしょう。

もし「昔の人は車なんか使っていなかった」といったところで、車を使わないという人は滅多にいないと思います。歴史を引き合いにしても、今を生きる人には、なかなか響きにくいものです。

食べ物を残してはいけないという考え方は「個々人によって異なる常識」でしかない

結局のところ、「食べ物を残してはいけない」という法律もない以上、こういった判断はあくまで個々人によって異なる「価値観」でしかないということです。

だれが正しいということもなく、だれが誤っているという話ではないのです。

単純に、
「俺は海より山のほうが好きだ」
「いや、俺は断然、海だね」
こういった談義のレベルと変わらない話、ということです。

ただ、いくら価値観の話だからといって、「もういらねえわ」みたいに横暴な態度で食事を残すのは、個人的には違うなと思います。

食べ物を残したら、せめて謝るような気持ちくらいは持とう

自分の体調不良などが理由で食事をできない時は、マナーとして、謝罪の気持ち一つを持てば良いのかな、と思っています。

「すみません、ちょっと調子が悪くて・・・」
「すみません、思ったよりも量が多くて・・・」

そんな風に、作ってくれた人に気を遣う姿勢があれば、それで良いように感じます。
(常識外れに糞マズイとか、調理ミスなら、謝る必要もないと思いますが・・・。)

・・・ここで、少し視点を変えて考えてみます。

そもそも食べ物を残すことに目くじらたてる前に、食べ物が大量廃棄されていることに怒るべき

個人的に主張したいことの一つが、食べ残しなんかよりも、むしろ大量廃棄されている食べ物のほうです。

自分は飲食関連のチェーン店でアルバイトをしていたことがあるのですが、だいたいの飲食店では賞味期限が迫った食材は次々に廃棄しています。肉や野菜など、まだ余裕で食べられる食材をドカドカとゴミ箱に捨てています。炊いたお米も、一定時間が経過した後、ゴミ箱行きで、数kgの食べられるお米をドカンと廃棄するのです。

一つの店で、数名~十数名分の食事がまかなえると思います。そして飲食関連のチェーン店は、全国に何店あるでしょうか。はたして、どれだけの人が空腹を満たせるのでしょうか。

そういった食材廃棄をしている一方で、食べていくことに困った生活保護の方々には税金でキャッシュを支給しています。なんだか、とても腑に落ちない話です。

まとめ

食べ物を残してはいけないという考えは、相手に強要してはいけないものです。ただ、だからといって、厚かましい顔や、しれっと食べ物を残すことも違うことだと思います。

作ってくれた人に感謝しつつ、食べることが難しい時はちゃんと礼節を持って、残す。それがマナーなんじゃないかなと思います。

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