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初心者が書道墨絵の掛け軸・軸装を自作で表装(仮巻)してみた方法まとめ

先日、実家の遺品整理をしていたところ、昔の掛け軸が出てきました。

軸装がボロボロになっていて廃棄をかんがえたのですが、墨絵の作品自体のほうは綺麗な状態だったので、そこだけ剥がして、新規に軸装を作ってみることにしました。
(幸い、短冊で仮止めしてあっただけの接着だったので、剥がすのがカンタンでした。)

初心者が墨絵の掛け軸・軸装を作った時の方法まとめ

軸装とは
作品を掛物までに仕上げることを意味します

最初に知っておきたいのは「表装」と「仮巻き(仮巻軸)」

書道・墨絵などを掛け軸にして飾る場合、「表装」と「仮巻き」があります。「表装」はきちんとした軸と紙に、裏打ちした作品を飾ることで、お値段も結構します。対して、「仮巻き」は、一枚の紙でつくられた掛物状の安価な軸に、作品を仮で飾るもので、お値段は廉価になります。

展示会やとっておきの作品を飾りたいなら「表装」です。表装の中にも、たくさんの種類があり、作品に応じてふさわしい軸装にする必要があるためです。(詳しくはこちら

ただ、べつに自分で楽しむだけのカンタンな展示用のものなら「仮巻き」でOKだと思ったので、今回は「仮巻き」で進めていきます。(オーソドックスにカンタンな「裏打ち」と「一文字」でシンプルに飾ります。)

裏打ちとは
紙・布・革などの裏にさらに和紙や布などを張って厚く丈夫にすること。表装では必ず裏打ちして、仮巻ではしたりしなかったりするようです。

まずは作品のサイズを事前に確認しておこう!

書道において、紙のサイズは様々にあります。学校の書道などで使う練習用のものは「半紙」です。今回、自分が持っていたものは「半切」といって「35cm×175cm」と長いサイズでした。事前に確認してから、軸装用の「仮巻」を買うようにしましょう

「仮巻」を準備する

仮巻は、専門店に行かなくてもインターネット販売で手軽に購入できます。

他にも多くの柄がありますので、探してみると、何かしらお気に入りが見つかるかと思います。一点、注意することは、「仮巻」だけ買っても、「一文字」と「裏打ち用紙」は付属していません。セットになっている物をまとめて買いたい人は事前に確認を忘れずにしましょう。

裏打ち用紙を準備する

作品の裏にさらに和紙や布などを張ることで、作品の見栄えがよくなり、紙質としても丈夫になって寿命が伸びます。裏打ち用紙も、インターネットでお手軽に購入できます。

裏打ちの方法は、下記サイト様で分かりやすく解説してくれています。

一文字を準備する

作品の天地に貼り付けるのが「一文字」です。インターネットでは、シールタイプのカンタンなものがあったので、こちらを購入しました。

きちんとこだわりたい方は、専門店や文具店などで探してみましょう!

「仮巻」と「裏打ち用紙」と「一文字」が揃ったら、あとは貼るだけ!

手順は以下の通りです。

  • 作品に「裏打ち用紙」を貼り付ける
  • 裏打ちした作品を「仮巻」に貼り付ける
  • 一文字で仕上げる

とても簡単です!(ただし、紙が破けないよう、慎重にやる必要ありです。)

お金に余裕があれば「風鎮」をつけてみよう

掛け軸には「風鎮」をつけると、さらに仕上がりがグッと上がります。金銭に余裕があれば、ぜひ試してみてください。

本当に大事な作品は、お金をかけてお店に頼もう!

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自分でやってみて思ったことは、当たり前なのですが、「軸装=大変」ということでした。手先に自信がある人や、工作が好きな人でなければ、プロに頼んでしまったほうが確実で安全ですので、専門家に相談してみるほうが良いかもしれません。

番外編

作品の上下に掛け軸状の飾りを挟み込むアイデア勝負の商品もあるようです。しっかり裏打ちしていれば、お手軽に軸装っぽく見せることができて便利そうです!

感想

自分でやってみて、「軸装」の大変さがよく分かりました。

余談で、個人的に思ったことは、「仮巻」と「一文字」と「裏打ち用紙」をすべてセットにして、2,000円くらいでセット売りしてほしい・・・というものでした。書初めシーズンなど、けっこう需要あると思うのですが、どうでしょうか。

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