NTT PR-500MIのPPPoE機能でTP-LINK C5400をAPモードで繋げてみた・その1 概要・準備編
先日、知人より、「NTTのPR-500MI・ひかり電話を使っている環境において、無線LANがどうも弱い感じなので、なんとかして欲しい」と相談を受けました。
自分も専門家ではないのですが、せっかくなので色々と調べて、対策を考えて、「PR-500MIの無線LAN部分を他社製品の高性能な無線LAN(ルーター)に置き換える」という対処法をしました。
目次
NTT PR-500MIのPPPoE機能でTP-LINK C5400をAPモードで繋げてみた・その1 概要・準備編
これから、NTTのPR-500MIの無線LAN部分として、他社の無線LANルーター(TP-LINKのC5400)をブリッジモードで繋げてみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
以下、詳しく紹介します。
問題の整理
まず、知人はどのように困っていたのか。
整理すると、状況は下記の通りでした。
文章で箇条書きにまとめると、以下の感じです。
・NTT PR-500MIを使用
・無線LANの遅くなる時が多い
・部屋の中で数名が同時に利用する
・Skypeなど送受信量の重い映像通話を用いることが多い
・ルーター(無線LAN)の置き場所が適当
検討した対策
自分が検討した対策は、以下の通りです。
部屋の中に壁が多いからさえぎられている
⇒置き場所を考える
パソコン側の受信アンテナ数が少ない
⇒1*1アンテナでなく、2*2アンテナを持つパソコンにする
5Ghzと2.4GHzの領域で利用者をそれぞれ使い分ける
⇒ごちゃごちゃに使わず、ユーザーをきちんと切り分ける
映像通話は極力、有線LANを使う
⇒これについては助言して終わり。
中継器を買う
⇒部屋の中は広くないし、階層を隔てているわけでもないので保留
LAN部分に他社の高性能な製品を利用
⇒採用。今回の記事で詳しく紹介する部分。
MU-MIMOモードのある他社製品にする
⇒採用。MU-MIMOモードを持つ他社製品、すなわちTP-LINKのC5400。
これら対策のうち、本記事では、C5400を購入して、MU-MIMOモードなど、無線LAN機能自体を向上させることについて、紹介していきます。
実施したこと
今回実施したことを一枚の図でまとめると、こんな感じです。
要するに、NTTのPR-500MIの無線LAN部分として、TP-LINKのC5400をAPモード(ブリッジモード)で繋げた、というだけのことです。(もちろん、その際、ひかり電話も使用OK。)
C5400の具体的な取付・設定手順について
それでは、C5400のPR-500MIへのブリッジモード接続について、具体的な手順を紹介していこうと思うのですが・・・
すみません。
記事がちょっと長くなってしまいましたので、分割することにしました。
というわけで、具体的な取付・設定手順を知りたい方は申し訳ないのですが、こちらの記事を続けて、お読みください!
▼続きはこちら!
補足:用語の説明
初見さんには意味不明な用語が多いかと思いますので、ざっくり補足です。
PR-500MIとは | NTTでフレッツ光で契約した時のレンタル品のことで、ざっくりいうと、ルーターです。公式HPの言い方を借りると、回線終端装置(ONU)一体型のホームゲートウェイ/ひかり電話ルータといいます。 |
---|---|
PR-500MIのLANカードとは | こちらも同様にNTTのレンタル品です。PR-500MIの頭に刺さっている無線LANカードのことで、SC-40NE「2」といいます。現在の主流規格となっている802.11g/a/n/ac(2.4GHz/5GHz)対応となっていて、標準としての仕様をいちおう満たしているけど、無線LAN機器としての性能はイマイチらしいです。 |
PPPoE機能とは | PPP over Ethernetの略。インターネットをするのに必要な手続きというか、規格というか・・・。素人には説明が難しいので、こちらの記事様を見ると、分かりやすくまとめてあります。 |
APモード(ブリッジモード)とは | ブリッジモードと言ったり、アクセスポイントモードと言ったりします。これは、ブロードバンドルータの無線LAN機能(Wi-Fi機能)以外のルータ機能をOFFにして、無線電波を飛ばすだけの機器(HUB)として利用することを意味します。ルータにはインターネット接続機能、DHCP機能、NAT/NAPTなど様々な機能が搭載されていますが、こういった各種機能を無効化して、無線電波を発するただの箱として動作させることを意味します。
詳しくはこちら |
TP-LINKとは | 中国深センに拠点をおく企業で、SOHOおよびSMB向けのネットワーク機器を製造・販売している会社です。こちらの無線LAN機器が性能良くて、価格もリーズナブルなもので、今、人気沸騰中らしいです。 |
C5400とは | TP-LINKさんが2017年3月頃に発売した無線LANルーターの新製品のことです。最大4台の同時ストリーム通信が可能な「MU-MIMOテクノロジー」に対応し、8本の外部アンテナを装備し、「ビームフォーミングテクノロジー」との組み合わせで、 広範囲で安定した高速のネットワークを実現した高性能無線LANルーター。リーズナブルな価格なのもあって、かなりの売れ筋商品。某・電気店の詳しい感じの店員さんも、「これはスゴイです」と太鼓判を押してました。
詳しくはこちら |
MU-MIMO機能とは | MIMOの拡張機能で、ざっくりいうと、同じ無線LAN環境下において、複数のデバイスを使っても、スムーズに通信可能となる素晴らしい技術。今回、C5400を採用したのは、このMU-MIMO機能を使いたかったためです。(部屋の中で多人数が回線につなぐという問題に対して、改善する答えになるため。)
詳しくはこちら |
TP-LINKさんはカスタマーサポートも良心的!
「いくら性能が良いといっても、中国の会社か・・・」
TP-LINKさんと聞いて、そんな風に思われる方がいるかもしれませんが、自分がカスタマーサポートセンターとメールをしてみたところ、窓口の方は、めちゃくちゃ親切でした。
というのも、今回、「C5400をPR-500MIにブリッジモードで接続した時、肝心のMU-MIMO機能って、本当に使えるんだろうか?」と気になり、購入する前に質問をしていたところ、以下の対応をして頂いてました。
社内のエンジニアにきちんと確認して、「C5400がAPモード中もMU-MIMO機能を使える」とのご回答。その後、こちらは頼んでいないが、おそらく窓口の方の善意で、「実際にNTTのひかり電話ルーターのPPPoEパススルー機能でC5400をルーターとして設定する検証」をしてくれた。結果、ひかり電話も使用OKとのこと。
まさに神対応・・・! というわけで、安心してC5400を購入することを決意できたというわけです。購入前に、これだけ丁寧に対応して頂けるのだから、カスタマーサポートセンターが雑ということはないかと思います。また、C5400は保証期間もデフォルトで3年と長く、中国産だからといって、とくに心配になることはないかと思います。