長崎の精霊流しとは? 小さい頃に参加した時の体験談を紹介!
長崎県では、夏のお盆の季節に、精霊流しという伝統行事があります。著者も 小さい頃に体験したことがあるので、その時の話を紹介したいと思います。
目次
死者・個人の鎮魂をする行事
長崎では、お盆に「精霊流し」という伝統行事が行われます。精霊流しとは、カンタンに説明すれば、死者・故人の鎮魂をするための行事です。内容が一風変わっているので、他県の方からは奇抜な行事に見られることが多いです。
精霊流しが具体的に何をするかといえば、地域によって細々と違いがあるのですが、だいたいは夕暮れくらいの時刻から「精霊船」を神輿のようにして担いだ大人たちが街中を練り歩き、あちこちで爆竹を投げ鳴らして、「流し場」と呼ばれる終着点まで移動する、という感じです。死者を弔うといえば静かなイメージがなんとなく連想されますが、長崎では活気良く死者を見送る風習になっているようです。
体験談・子どもたちも参加できる
自分は小さい頃、精霊流しに少しだけ参加させてもらったことがあります。そこは長崎の中でもとてもマイナーな地域で、精霊流しの終着点は、夜の海でした。精霊船を担いで服を着たまま、海の沖合まで泳いで運んでいきます。
都会に暮らしている人には想像しにくいかもしれませんが、田舎の夜というのは、本当に真っ暗闇です。街灯は50mおき程度にしか設置されておらず、ライトなしにむやみやたらに歩くと、畦道の間を走る用水路へ足を踏み外すこともあります。ましてや夜の海なんて、遠くの灯台の明かり程度しか頼れるものがなく、自分の四方八方は完全に闇に包まれています。たまに肌に触れるクラゲかなにかしらのヌルっとした粘膜じみた感触が、とても恐怖を煽ってくれて、本当に怖いです。
まあ大人になった今だと、けっこう危ない行事だなってしみじみ思うんですが、ただ当時の子どもだった自分からすると、精霊流しはとても神秘的な行事でした。橙色のぼんやりとした明かりが、真っ暗な水面をちらちらと照らして、闇の中をゆらゆらと前身していく景色は、なんだか小説や映画の一コマに描かれるような美しさがあります。
爆竹が拾える!?
また精霊流しでは、翌日になると、肌を焼くような陽射しの下、汗だくになりながらアスファルトの道路をくまなく練り歩いて、前日に大人たちがバラ撒いて点火の失敗した爆竹を拾って遊ぶなんてこともよくやってました。そして馬鹿みたいな量を集めて、派手に鳴らし過ぎて怒られたりして・・・そういったシーンも含めて、精霊流しには、なんだか懐かしい思い入れがあったりします。
名曲もある
さだまさしさんの精霊流しが、これまた心の琴線に触れまくりの感じで素敵なんですよね。
うーん、、、将来的には長崎で暮らしてみたい。