FP3級は学生時代に取るべき? 本当に就活に使えない?
大学生の方で、就活をする時、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取るかどうか、迷う人もいるかと思います。
結論としては「何もしないより取ったほうがマシ」ですし、「就活というより今後の社会人生活において役立つ勉強」ですから、興味を持ったなら絶対にやっておくことをオススメします。
目次
大学生でFP資格を取ることは無駄?
FP資格取得に否定的な意見もあります
色んな方の記事を見ていると、こんな意見が目立ちました。
FP3級は役に立たない
FP3級はカンタンで誰でも取れる資格
就活でも有利にならない
履歴書に書かないほうが良いレベル
なかなか辛辣です。
ですが、私は自分自身の社会人生活などを振り返ってみて、全くそうは思いません。
著者の意見
確かに、いわゆる大手企業での一般的な就活場面において、「FP資格が一本あるだけで有利になる」ということは全くないと思います。
しかし、「取得していることでマイナスに評価される」ということもないと思います。
理由は以下の通りです。
学生のFP資格取得が無駄にならない理由
単純に「何もしない」よりマシなことだから
普通に考えて、FP3級は「ないよりはあったほうが良いもの」です。
少なくとも、学生時代に遊んだりダラダラしている時間よりは、遥かに有意義であることは間違いありません。
履歴書に資格が一つもない空欄の人より、FP一つでも取得しているほうがマシってもんです
FP資格は職種によっては普通にプラス評価になる
「FPなんてカンタンな試験だから取っても無駄だよ」
そのような価値観しか持っていない人が面接官であれば、不運なことに、FP資格は何の役にも立たないでしょう。
しかし、たとえば大手企業にしても、事務・経理・労務・総務のような職種の採用であれば、
「へー、FP取ってるんだ」
となって、少なくともプラスの評価には繋がります。
なぜなら、バックオフィス系の実務をしている会社の人からすれば、
「年末調整? 確定申告? 社会保険? なんですかそれ? ぜんぜん知りません!」
みたいな新人より、
「年末調整、確定申告、社会保険とかの実務はまだですが、用語や意味は知ってます」
といった新人のほうが、明らかに嬉しい存在だからです。
採用は、担当する面接官によっても評価が変わります。価値観は十人十色です。一概に「〇〇は無駄」という意見を信じないほうが良いです。
FP資格は業種によっては必須知識となる
先ほどは部署を例に挙げましたが、就活する業種によっても、FPの価値は変わります。
たとえば、保険や金融などの職種では、FP分野の内容は必須知識になるため、入社してから資格取得させる会社もあります。
つまり、就活においても所有しているほうが良いわけです。それ一本で必ず合格するわけではありませんが、少なくとも「ないよりはあったほうが良い」です。
FP資格は中小企業でも役立つ
大手企業ではなく、就活先を中小企業にすると、これまたFP資格の評価は変わります。
もちろん、「持っていない人」よりは「持っている人」のほうがプラスの評価です。なぜなら、ただでさえ人手不足の中小においては、教育コストの少ない人材のほうが助かるからです。
つまり、大手にしても中小にしても、「それ一本で採用されるわけではないけど、全く役に立たないわけではない」ので、もし取りたいと思ったなら、その気持ちのまま勉強して、資格取得しておいたほうが良いです。
FP資格は転職や今後の人生に活かせる
ここが最も大事なのですが、FP資格が本当に役立ってくるのは、じつは新卒の就活場面ではなく、その後の社会人生活がメインです。
FPで学ぶことは、退職や転職、結婚や出産、家の購入やローン、各種保険、税金、相続、金融資産の運用など、じつに大人の生活に密着することばかりです。
正直、知っているのと何も知らないのでは、かなり大きな差があります。(知らないと損することが数多くあります。)
もちろん、FP3級に受かったから、それらすべてのテクニックが実戦的に身につくわけではありませんが、しかし、そういった社会人生活における重要事項を一通り学べる勉強は、やっておいて損になることはありません。いざ、そういう場面になった時、「あの時に勉強したのって、これのことか」と、素早く理解できるようにもなって、すごくオトクだからです。
あと、「やっても無駄なんだ」と思ってしまっている人は、ちょっと冷静に考えてみて欲しいこともあります。
少し冷静に考えてみてほしいこと
本当に役に立たない試験なら誰も受けません
いざ試験会場へ行ってみるとわかりますが、FP試験は、なかなかの数の大人たちが受けています。男女比も半々くらいで、20~40代の良い年齢を迎えた大人たちがわんさかいます。
これが本当に役に立たない資格なら、大人になって、誰も受けようなんて思いません。国家資格になっている資格試験には、何かしらの意味があります。だからみなさん受けるんです。
やってみたいと思ったなら素直に行動しよう
自分が「受けてみたい」と思っているのに、
FPなんて役に立たないよ
と発言してくる人は、無視したほうが良いです。
なぜなら、こういう人は「自分の成功論や失敗論は全人類に当てはまる」と勘違いしているからです。すごく当たり前のことですが、「成功論は人それぞれ」です。
受けたい! 受けてみたい!
と思ったなら、あれこれ悩まず、自分自身の直感を大事にして、全力で取り組むようにしましょう。
幸い、FP3級はみなさんが言うように「カンタンな部類の試験」です。人生を棒に振るかもしれない膨大な勉強量は必要ありませんので、まずは受けてみましょう。自分に合っていない、役に立たないと思ったら、途中であきらめればOKというだけの話です。
やってもいないうちから、第三者の言葉だけで惑わされないようにしましょう。
参考:著者の体験談
自分が実際に受けてみた時の体験談も紹介しています。
詳しい勉強法はこちら。
まとめ
FPの資格は、それだけで学生の就活を助けてくれるものではありませんが、しかし、これからの長い社会人生活を支える、大事な基礎知識を学べる資格試験です。
勉強して全くの無駄になることではないので、「取っても無駄」という声に惑わされず、自分自身が興味を持ったところで勉強してみるのが一番だと思います。
また、難易度のカンタンな資格試験ほど、「取っても無駄」と言われやすいのは、もはや宿命みたいなものです。あんまり気にしないようにしましょう。
「受けてみたい」と思った、自分自身の気持ちを大事にして、実際に行動してみせることが、あなたの人生においては一番大事なことです。