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リアルモンハンの世界!? 日本でも「害獣狩り」でお金がもらえる仕組みが一部地域にあります。

モンハンやドラクエみたいに、「モンスターがいればお金が稼げるのに……」と思う人に朗報です。じつは、そんな「モンスターを狩ってお金がもらえる」といった仕組みは現実世界(それも今の日本社会)において存在します。

それが、「害獣狩り」という制度です。

害獣狩りとは

農業に関連しない地域に住んでいると知る機会がありませんが、じつは日本の一部の地域においては「害獣狩り」という制度があります。

「害獣狩り」とは、読んで文字通り、害獣を狩る、ということです。そして、役所が「害獣狩り」を支援している地域では、害獣を狩ることで、報償金(お金)がもらえる仕組みになっています。

害獣はどんな生き物?

害獣に認定される生き物は、地域によって異なりますが、代表的なものはカラスやイノシシです。

近年、急激に増えたカラスやイノシシは、山や森など、住んでいる土地が狭くなった背景もあり、畑の農作物や牛などの家畜を襲ったりして、農家へ大きな被害を与えているのです。

害獣はかわいそうだけど処理するしかないのが実状

動物愛護の考えを持つ人からすれば、「害獣だなんて、人間のごう慢な押しつけだ! すべからく生き物は大事にするべきだ!」と主張されるかもしれません。

しかし、現地に住む農家の人たちからすれば、自分たちの大事に育てた農作物を強盗のように一方的に食い荒らされてしまいますので、生計を立てることすらできなくなってしまいます。

これは社会全体から見ても難しい問題で、農地の作物が食い荒らされるということは、全体へ供給される食材が減ってしまうことでもあり、商品の高騰化は進むし、最悪は食材が補給しきれなくなる危険性さえもあります。

それすらも人間の横暴といってしまえば、そうなのかもしれませんが、ただし、そのような発言をされる方は、まずは害獣の実態について、きちんと調べてみることをおススメします。

極端な例えですが、自分が住んでいる家や働いている勤務先に大量のカラスが発生して、夜な夜な侵入してきては部屋の中を荒らしたり食材を喰い散らかしたりした時、動物愛護のため、その生活を24時間365日、続けることがはたしてできるでしょうか。

答えは難しいと思います。

そうなった場合、業者だったり役所に相談して、問題解決にあたると思うのですが、その先の結末はやはり「害獣狩り」となります。誰かが、手を汚して処理しなくてはいけないのです。

人間に迷惑をかけない獣であれば自然に任せて良いと思うのですが、やはり人間の生活を脅かしてしまっては抵抗せざるを得ないということです。

これもまた動物愛護からすれば、ごう慢な考えなのかもしれませんが、しかし、自然の摂理を考えた時、他の強い生物のナワバリに入ってしまった獣はやられてしまうことがほとんどですので、自然という見方をするなら摂理の一つともいえるとは思います。(先に人間が住処を奪ってしまったのかもしれませんが・・・ただ、だからといって、被害に遭っている人たちを放っておいて良いわけもありません。)

市区町村の役場が報奨金を出す理由

農家がダメージを受けると、農家からの税金に頼っている地方の役所もまた、困ってしまいます。

害獣をひたすらに放っておけば、行きつく先は滅びです。

ですので、害獣処理をすることで報奨金を出す地域があるのです。

害獣狩りはいくらくらいお金がもらえる?

地域によって、まちまちです。

たとえばイノシシだと、一頭数千円くらいのところもあれば、一頭2万円近くの報奨金が出るところもあります。

この時、大事なことは、害獣狩りには期間・条件などがあることです。

害獣狩りには期間・条件などがある

害獣狩りの報奨金を受け取るためには、役所に対して正規の手続きをしなくてはいけませんし、また、報奨金を受け取るためには、所定の期間に仕留めた害獣だったり、一定の条件が決まっているのです。

そのため、地域外の人がいきなりやってきて、大量の害獣を狩ってお金を荒稼ぐ、ということは原則できません。

たぶん、そういう条件がないと、度を越した人たちが現れる可能性があるので、そうしているんだと思います。

農家も役所も、なにも動物虐待・殺戮をしたいわけではないというわけです。

害獣の仕留め方

狩り方は、猟銃などで狩ったり、エサで釣って鉄柵に閉じ込める囲い罠などの方法があります。

煮ても焼いても食えぬ害獣・・・

素人視点だと、害獣を捕まえて食料にすれば・・・? など、考えたりもするのですが、基本的に害獣認定される生き物は食用でなく野生で育っているので、美味しくないです。匂いも強烈で、まさに煮ても焼いても食えぬ・・・という感じです。

害獣狩りには重大なリスクが伴う

動物がかわいそうと思われるかもしれませんが、しかし、下手をすると人間も負傷する可能性は十分にあります。

とくにイノシシなどは生態系を見ると分かるのですが、非常に獰猛で、最悪は人間を殺害してしまうことさえあります。

ゲームであればコンティニューでもすればいいのですが、あいにく現実世界にそんな機能はありません。

一度死んでしまったら、それっきりです。

害獣狩りは、それだけリスキーで、大変なことなのです。

部外者は「害獣狩り」に口出しするべきではない

命をはって、生活を左右しかねない、害獣狩り。

現地の人たちにとっては、本当に大変なことですので、何の苦労も知らない部外者が、あれこれと口出しするべき問題ではないことがわかります。

もし文句を言える人がいるのだとすれば、肉も野菜も何も食わず、水だけで生きているような仙人じみた人だけでしょうか。

まあ、人間が光合成でもできるなら良いのですが、そういうわけにはいきません。

今は昔と違って飽食の時代ですが、それもすべては農地があって成り立つことですし、いずれも背景では生物の生死を伴っていることです。

「食」について、あまりに無関心過ぎる安易な発言は避けたいところです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

モンハンのような世界、害獣狩り。

でも、その実体は、ゲームなんかと比べたら失礼なほど死活問題にかかわる大変なことですので、部外者が安易に口出ししないように気をつけたいところです。

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