麻薬は絶対にダメなんだけど、ビジネスで考えたら、あまりに最強過ぎてドン引きした
麻薬、絶対にダメ。周期的に話題になる、覚せい剤、麻薬。どうしてダメなのかはさておき、どうしてなくならないのか。それは、だれかしらにメリットがあるからで、つまりは「儲かる」ということでしょう。では、いったん倫理観と法律を横に置いてみて、ただビジネス的な視点で、「麻薬」という商品はどういったものか、考えてみることにしました。
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目次
ビジネスにおける「麻薬」の位置づけ
対象の顧客は?
一言でまとめれば「日常に多大なストレスを抱えている人」でしょう。ストレスの原因は人によって異なります。辛い・悲しい・切ない・虚しい・・・どうしようもないマイナスの感情に支配され、なにをしても楽しさを感じることができず、心の不満ばかりが募っていく・・・。これがお客さん像だと思います。
こういったお客さんは、通常であれば、食事・温泉・運動など、さまざまな娯楽サービスで解決できます。しかし、麻薬に手を伸ばしてしまう人は、そういった通常の娯楽サービスでは解決できないほどストレスが溜まり、心身的に疲れきってしまっているのでしょう。確かに、深刻な悩みを抱えていると、いわゆる「遊んだ」ところで、逆にストレスになり、さらに葛藤は募っていくケースもあるかと思います。
そしてこの時、麻薬の恐ろしいところは、他の競合サービスたちが解決できない問題を見事に解決してしまう点だと思います。
困ったことに、麻薬の商品価値は悪い意味で極めて高い
商品のキャッチコピーとしては、適当に書きますが、こんな感じでしょう。
「ほんの少し飲むだけで、あなたの悩みはすべて払拭! 気分爽快・人生を楽しくしちゃいます!」
そして、その謳い文句通り、悩みのほとんどを忘れるほどの圧倒的な快楽を得られてしまうようです。即効性があり、問題解決能力も高い。なにしろ脳味噌の神経を薬物的に刺激してコントロールするのだから、他のサービスではとても真似のできない領域です。
「気持ちよくなりたい」という一点の問題解決だけに絞れば、麻薬を上回る製品はなかなかないのでしょう。そして、麻薬の商売上手かつ悪質な点は、一度ハマると、ハイパーリピーターになってしまうこと。
麻薬は絶大な効果なので、十中八九、リピーターになってしまう
通常の商売で考えれば、こんなに美味しい話はないかと思います。一度服用してくれるだけで、相手からドンドンリピートしてくれるのです。わずかにでも使ってもらえれば、ほぼ勝ち確定。なんなら最初の一錠はサンプルで無料で配っても良いでしょう。それだけで、あとはお客さんのほうから勝手に購買希望の連絡がくるのです。さしずめ営業戦略は「法律にひっかからないように、ひたすら配る」といったとこでしょう。
営業マンで例えれば、飛び込み営業で、名刺とサンプルを渡すだけで、ほとんど成約してしまうという破壊力。なんとも恐ろしいことです。
あまりに究極品質なので、高単価でも成り立ってしまう
効果は絶対にして絶大。なにせ、そんじょそこらのサービスでは満たされないモノが簡単に満たされてしまうのである。すさまじい効力に、ユーザーはどれだけの大金だろうと惜しまずに払ってしまうのでしょう。何度も何度も・・・
そして喜ぶのは、もちろん販売者側。
麻薬の原価はあまりに格安。植物育てて、ちょっとコネるだけ
麻薬の原価なんて数十円でしょう。栽培して、粉を配合するだけです。まあ、細かく見ていくと、それらを警官にバレないように各地に配達したり、現地でバラまく人件費などもあるかと思いますが、それにしても、数十円の原価でしかない商品が、まさかの数千円以上(想定)で売れちゃうのは、ハイパー錬金術でしょう。しかも、商品自体は小さいから、一度の配送で、すさまじいアガリになることでしょう。
麻薬のメリットは、ずばり利益の高さ
製造原価が安くて、経常利益が高い。しかも、お客さんの再訪度は極めて高いなんて、商売人にとっては、夢のようなビジネスでしょう。
ただ、いい加減、注記を書きます。これらはコンプライアンス皆無、法律違反の、商売ではなくて犯罪行為です。
麻薬は商売ではなく、ただの犯罪
食品の異物混入問題を考えてみてください
ある製品に異物が混入したら、大騒動になります。理由は、そんな食品をユーザーが食すると健康を害する可能性が高いためです。商売は、お客さんのためを思ってするもの。その一線を越えてしまってはいけません。
麻薬は健康を害するどころか、肉体の機能を害する悪質な製品
麻薬の快楽を覚えてしまうと、脳味噌の神経に欠陥をきたし、やがて、麻薬以外の方法では快楽を感じなくなってしまいます。重度になれば禁断症状となり、少し麻薬をやめてしまうだけで、情緒不安定になり、幻覚による自傷行為なども起きてしまいます。一時の快楽は得られても、それは偽物であり、ただ健康を害しているだけなので、絶対にやってはいけません。
麻薬から抜け出すことは、とても困難
麻薬から抜け出すことは困難で、地獄の苦しみと呼ばれます。人間の三大欲求は、食事・睡眠・性欲です。仮にこれらをすべて辞めろ、と言われても辞められるわけはありません。しかし、麻薬にハマってしまうと、その人の三大欲求は、麻薬・麻薬・麻薬で侵されてしまいます。ヤメロと言われて辞めにくいことは明らかです。
この時、一つの気づきがありました。麻薬って、敵対勢力を潰すのに、なかなか悪質な手段だな、と。
麻薬は戦争の視点で考えると、なかなか悪質な兵器
麻薬はむしろ兵器として優秀でしょう。敵に麻薬をばらまけば、敵グループの人員をヤク漬けにして消耗させて、おまけにお金を巻き上げることができます。その後、攻め入れば、スムーズに勝つことができます。なんちゅう恐ろしいクスリだよ・・・。
麻薬はダメですが、重病にかかった患者の最後の痛みを緩和するなど、有効な使い方もあります。要するに、使う側の意志なんですよね、なにごとも・・・。
一方で、麻薬に頼らないほどキツクてやってられないと感じてしまう、現実の厳しさという問題も・・・
そもそも人生に満足していれば麻薬に手を出そうとは基本的に思わないでしょう。ただ、人生には自分ではコントロールできない「理不尽な出来事」が次々と訪れます。乱暴なことをいってしまえば、生まれた時から人間は平等ではありません。豪邸に生まれる人もいれば、虐待する親元に生まれる人もいます。理不尽は、生まれながらにつきまとってきます。
あまりの理不尽に遭遇すると、当たり前ながら、人は疲れます。そんな時、うまく乗り切れる人は良いのですが、疲れてしまう人もいます。こんな時、つい安易に快楽を求める人が、麻薬に手を伸ばしてしまうのでしょう。心底疲れた時、色んなことがどうでもよくなることは確かにあります。でも、それは本当に人生を冒涜する行為だと個人的には思います。
疲れた時はひたすら休めば良い
個人的な考えですが、疲れてしまった時は、とりあえず時間の流れに身を任せることが、一番自然な回復方法だと思います。だれにもなんにも言われない環境に身を置き、ひたすら自分と向き合う。麻薬を買うお金があるなら、思い切ってたくさんの日数を、むしろ休むべきです。
人生を数字にすれば、だいたいの人は、約30000日くらいのものだと思います。そのうち、100日だったり、1000日だったり、10000日だったりの日数を休むことに使ったとしても、そのおかげで他の日数を活かすことができるなら、その休んだ時間は決して無駄じゃないと思います。少なくとも、麻薬から立ち直ろうとする療養期間よりは短く済むのではないでしょうか。
それに、一般的な生き方から外れて休んだとしても、共感してくれる人間は少なからず結構いるものです。社会を鬼のように感じても、すべての人が鬼というわけではありません。自分の味方になってくれる人とだけ付き合っていき、頑張れる環境でしっかり頑張る。それで人生はOKだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。つらづらと麻薬について思うことを書いてみました。麻薬の中にも合法ドラッグとかハーブだとか色々ありますが、とりあえず安易に快楽を得ようと思わず、着実な忍耐・努力で得られる喜びだけでしっかり人生を満たしたいものだと感じます。