新人指導・後輩指導で気をつけたいポイント
会社生活に慣れると、次の問題が「新人指導・後輩指導」です。
自分はあんな頑張って会社の仕事を覚えたのに、どうして後輩は物覚えが悪いのか。つい嘆きたくなりますが、そこはグッとガマンです。冷静に考えれば、自分に指導してくれた先輩も同じ気持ちだったはずです。自分だけ怒ってしまうと恥ずかしいのでやめましょう。
また、もしかしたら教え方が悪い可能性もありますので、いったん指導方法について検討してみるようにしましょう。
目次
新人指導・後輩指導で気をつけたいポイント
最初から相手のことを小学生や留学生だと思っておくと気がラク
学生と会社のルールはかなり異なります。最初から相手のことを子どものように思っておけば、変に期待もしませんし、苛立つことも少なくなります。(子どものくせに給与もらってんじゃねえよ、と思うかもしれませんが、給与は自分ではなく会社が支払っている物ですので、あまり気にせずに。)
また、相手を子どもだと思って説明するように気をつけると、自然と丁寧な口調や姿勢になり、後輩も分かりやすく理解することができるようになり、一石二鳥です。(ただし、本当に子どもをあやすような口調にならないように気をつけましょう。)
まずは単語を覚えさせる
新人の場合、会社の用語をほとんど分かっていないことが多いです。まずは会社員の常識をまとめたようなウェブサイトをきっちり読ませたりするところから始めましょう。
初めての幹事は、ちゃんと途中経過を見て、店の候補を聞いておく
これは友人に聞いた話ですが、新人に最初の幹事を任せたら、ろくに調べもせず、当日間際になって「飲み屋って、安いし、ワ●ミでいいですよね」という発言とのこと。もちろん職場によって飲み屋の標準は異なりますが、そういった常識を教えながら幹事を覚えさせるようにしましょう。(幹事業は「大事な仕事」と断言してしまうことも良いかもしれません。)
メールはすべて事前チェック。必ず自分のccを入れさせる
メールマナーを教えても、いきなり一筆で社会人の文章を書ける人は少ないです。後輩のメールは送信前に必ずチェックし、またある程度慣れてきてもccには入れさせるようにしましょう。監視されているという意識が、その後に怠けないようにさせる抑止力となります。
社外の人に連絡させる時は、必ずチェックをする
メール同様、社外の人とコンタクトをする時は、必ずチェックするようにしましょう。とくにお得意先には気をつけたいところです。(よその営業なんかは気にしなくてOKですが。)
電話番は早めに覚えさせる
電話番をすることで、どういう会社と取引があるのか、よく分かりますし、色々な単語を覚えることができます。ただし、電話番をさせる際は個人情報などを安易に漏らさないように注意しておきましょう。
たくさんの説明を一気に覚えられると思わない。
長い説明は小分けにする
後輩に説明をする時は、ボリュームに気をつけるようにしましょう。個人的な体感ですが、10分を超えるボリュームの説明で、相手がメモしていなかった場合、十中八九、その後輩は内容を忘れてしまいます。
そういう時は、「ここまで作業したら、いったん連絡して」というように、作業を小分けにして指導することが大事です。その後、2回目の時はざっと説明して、通しで作業させてみます。これで、だいたい3回目くらいには覚えていると思います。
仕事を覚えさせたいなら、実際に手を動かさせる
たまに見かけるのですが、ずっと長々と説明していて、ものすごく後輩指導に時間をかけている人がいますが、これは結構無駄です。危険を伴う作業でなければ、後輩にはなるべく早い段階で実際の作業をさせてしまいましょう。そのほうが圧倒的に覚えが早いです。
仕事の進め方には最初はなにも言わない。結果が遅かったりミスったら初めて注意する
「こうしたほうが仕事は早いのに・・・」という言葉は最初は飲み込んでおきましょう。新人・後輩は、作業のことだけで頭一杯です。それ以上のことを言うと、頭がパンクしてしまうかもしれません。プロセスはともかく、制限時間内に仕事が完了すれば、それはそれでOKです。もし締切に間に合わなかったり、結果がミスっていたりしたら、その時に初めて効率的・正確な仕事方法を教えるようにしましょう。(後輩は遅れ・ミスの罪悪感から、素直に意見を聞くようになりやすいです。)
叱る時は感情を混ぜず、悪口を絶対に言わない
とても大事なポイントです。人は叱る時、つい感情的になり、不要な言葉を吐いてしまうことがあります。ただ、こういう時の悪口というのは、本当に後輩の信頼を損ねてしまいます。「こんなのだれでもできる簡単なことだけどな」、「大学でなに学んでたんだ」、「ばか」、「クズ」、「無能」、「言われたこともできないのか」、「言われたことやるだけなら事務のねーちゃんでもできるぞ」、「役にたたねーな」・・・などなど。。。
こういうマイナスな言葉は、センパイ側のストレス解消になっているだけで、後輩指導の役には立ちませんし、結果的には仕事を悪い方向にしか進めないマイナス行動です。絶対に気をつけるようにしましょう。(ちなみに台詞の一部は実際に言われたことがあります。。。泣いちゃうよね。泣かないけど。)
褒める時は褒める
良くできたなって思った時は、きちんと褒めましょう。すごく嫌な言い方をすれば、犬と一緒です。そうすることで、「どういう仕事が良い仕事なのか」を覚えられるようになります。
なにか起きた時は責任を取る
後輩が問題を起こした時、責任を咎めるだけ咎めて知らんぷりすると、後輩の信頼度はゼロを振り切って、マイナスへ突入します。そして、その数値は二度と覆ることはありません。「この人はいざという時に人を切り捨てるタイプの人」だと認識されたら最後、センパイと後輩の信頼関係は崩壊します。日本人は義理感情をとても大事に民族ですので、十分に気をつけるようにしましょう。
まあ後輩と一緒に頭を下げる器量くらいは持つようにしたいものです。
後輩が口ごもったり、嘘をつくようになった時は赤信号。自分の指導方法が厳しすぎる可能性が高いから、見直してみよう
後輩と先輩の信頼関係が大きく崩れると、後輩は疑心暗鬼になり、センパイに対して虚偽の報告をするようになります。それは「怒られたら面倒くさい」、「怒られたくない」、「怒られるだけ時間のムダ」といった自己防衛からの行動です。こうなると仕事どころではありません。まずは信頼関係の修復に全力を注ぎましょう。
奢りの仕方には要注意。言葉を伴わない奢りは余計に反感を買うケースもあります
後輩を見ていると、たまに奢られることを極端に嫌う人がいます。これは後輩が申し訳ない気持ちで遠慮していたり、奢られることがキライだったりという個人的な理由の場合もありますが、じつは「あんたになんか奢られたくない」、「奢ったくらいで免罪符気分になられたくない」といったマイナスな理由だったりすることもあります。
人は金さえ払っておけばOKという生き物ではありません。もし揉め事などあった時は、奢る奢らないの前に、まずはちゃんと話し合って、謝るところは謝っておくことが大事だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。もしドキッとすることが思い当たれば、ぜひ気をつけてみてください。信頼関係なしに仕事をやろうとしても、互いに気持ちよくないですしパフォーマンスも発揮できません。せっかく働くなら気持ちよくやりたいところだと思います。