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キングコング西野さんの「お金の奴隷解放宣言」って「絵本をwebで無料公開します」と言えば良かっただけなのでは?

最近、キングコング・西野さんの分業制で製作された絵本「えんとつ町のプペル」がwebで無料公開となりましたが、その告知で「お金の奴隷解放宣言」というタイトルのブログ記事で、お小遣いの少ない子どもからお金を取ることは「ダセー」など記してあったことで、炎上していました。

個人的には、煽ることを書かず、普通に「えんとつ町のプペルをwebで無料公開します!」とすれば良かったように思います。

「お金の奴隷解放宣言」って、そもそも何??

お金の奴隷解放宣言について文法でアプローチしてみる

お金の奴隷解放宣言というのは、冷静に・・・というか、普通に考えてみると、よく分からない言葉です。

少し細かく単語を区切ってみると、「お金の奴隷」を「解放する」と「宣言(意志表明)する」ということで、文法を整えてみると、下記の具合になるかと思います。

「西野さんは、お金の奴隷を解放することを意志表明しました。」

ふーむ・・・?

こうしてみると、「お金の奴隷を解放する」という部分の意味が分かれば、言葉の真意が理解できそうな気がしてきます。

そして、西野さんが2017/1/23に公開された「ウーマンラッシュアワー村本君の指摘」という記事によれば、「お金の奴隷=西野さん自身のこと」という意味だったらしいです。

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つまり、「お金の奴隷解放宣言」とは、「西野さんは、西野さん自身を(お金の奴隷という概念から)解放することを意志表明しました。」ということらしい。

・・・うーん。ますます、よく分からない・・・。

ここで、少しアプローチの角度を変えてみようと思います。

お金の奴隷解放宣言によって、実際に起こした行動とは・・・?

西野さんがお金の奴隷解放宣言をしましたが、彼が実際に起こした行動は、「えんとつ町のプペルをwebで無料公開した」という一点のみです。

もう少し経緯などを補足するなら、下記の具合です。

子どもが「絵本が2000円で高くて、お小遣いで買えなくて悲しいです」と西野さんへ伝える

西野さんが、お小遣いの少ない子どもにも読んでもらえるように、また、もっと多くの人に見てもらえるように、「えんとつ町のプペルをwebで無料公開すること」を決意する。

「えんとつ町のプペルをwebで無料公開」して、そのことをブログでアナウンスする。

ここで、残念だなって思ったのが、ブログでアナウンスする際、なぜか、「お金の奴隷解放宣言」と、よくわからないタイトルで銘打ったことです。

「お金の奴隷解放宣言」は、ちょっと的外れなコピーなのでは・・・?

いったい、どうして「お金の奴隷解放宣言」というタイトルをつけてしまったのか。。。とても、疑問です。

結局、西野さんが実際に行動されていたことは、「えんとつ町のプペルをwebで無料公開した」という一点のみなのですから、普通に、「えんとつ町のプペルをwebで無料公開します」と言えば良かっただけなのでは・・・? と思ってしまいます。

もう少し正しく言うなら、「無料公開」しながら、「販売」も並行して続けることをちゃんと記載して、その意図をビジネスライクに伝えるべきだったように思います。

「絵本をwebで無料公開すること」=「お金の奴隷解放」というのは、ちょっと意味がわからないです。余計な蛇足の言葉をつけず、素直に「無料公開」とアナウンスしておけば、ヘンな誤解・論争も生まなかったように思います。

ただ、ここにマーケットの視点を加えると、もう少し見方は変わります。

宣伝のための炎上狙いだったのなら、逆に西野さんは策士

結局、西野さんが「お金の奴隷解放宣言」という、なかば香ばしいコピーをつけて、お小遣いの少ない子どもからお金を取ることは「ダセー」などの文章を記載したことで、多くのユーザーは面白い具合に食いつきました。

その結果、amazonの絵本売上も増えて、広告効果もあって、マーケティングとしての選択肢で考えるなら効果的な一打だったように思います。これが意図してのことなら、とても策士であるとしか言いようがありません。

ただ、この時、個人的に気になったことが一つあります。それは、そういった「炎上じみた広告」をきっかけにして、作品に触れた時、なんだか純粋な気持ちで読めないな、ということです。

「えんとつ町のプペル」を読むと、どうしても雑念がチラつく

せっかく無料公開にしてもらえたということでしたので、試しに読んでみたのですが、自分は、結構騒ぎになった後で見たものだから、なんだかどうしても「お金の奴隷解放宣言」というような雑念がチラついてしまいました。

まあ子どもはそういうことを気にしないのかもしれませんが、しかし、せっかく「えんとつ町のプペル」という作品を仕上げたのですから、炎上騒ぎのようにするのでなく、正しく意図を説明するべきだったと思います。

たとえば・・・

・絵本をwebで無料公開しました
・お小遣いの少ない子どもたちや、もっと多くの人に読んでもらいたいです
・販売も継続していますので、高品質な紙媒体で読みたい方はぜひ!

など、そういったアナウンスの方法があったように思います。この経緯を説明する際、お金の奴隷なんたらって関係のない話は、するべきではないし、ちょっと理解しがたいです。

えんとつ町のプペルの宣伝

無料で読ませて頂きましたので、自分も全力で釣られて、リンク程度ですが、宣伝のお手伝いをしたいなと思います。

▼えんとつ町のプペル 無料公開のURL
http://spotlight-media.jp/article/370505056378315909

▼えんとつ町のプペル amazon販売ページ

まとめ

インターネットでは、読者が多数いて、自分の意図したように伝わらない可能性が高いため、その分、言葉選びはより慎重になる必要があります。本件については、その言葉選びが少し残念だったな、というように感じました。

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