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wordpressサイトの見積・制作する時に必ずチェックしたい確認事項まとめ

初めての方向けに、wordpressサイト制作をする際、どういった点に気をつけて見積・制作したほうが良いか、まとめてみました。

たまに「wordpressはインストールしてプラグイン入れるだけ」という言い方をする人もいますが、実際には色んな面での調整費用・工数がかかります。作業項目を把握して、きちんと制作費用を見積するようにしましょう。

制作は新規かリニューアルか

wordpress制作においては、新規かリニューアルかで、工数はだいぶ変わります。

リニューアルの場合、元々のサイトデータだったり、一部システム面などをきちんと不整合なく移行する場合、それなりに工数がかかるためです。

▼新規の場合
・普通に作ればOK

▼リニューアルの場合
・元々のwpサイトをきちんと確認する
・既存データを調べる工数が発生
・リニューアルする部分を整理する
(既存データに問題が起きないようにする工数が発生)

つまり、見積時には、ディレクターかエンジニア(構築製作者)の調査費用を上乗せして考える必要があります。

wpサイトを運営するドメインとサーバーの情報は?

次にチェックすべきことは、ドメインとサーバーをどうするか、です。

まあドメイン自体はそこまで確認は不要ですが、サーバーのほうはクライアントさんによって使っているものが本当に色々なので注意が必要です。また、レンタルの共有サービスでOKという人もいれば、ガチガチにシステムやアプリも使っていて、独自の構成になったクラウドサーバーを使っている人もいます。

ひとまず、普通のwpサイト制作に限定して話を進めれば、

・wordpressは普通にインストールできる?
・phpのバージョン情報は?
・DBの管理ツールは?
・OSは?(linux系、windows系)
・SSLは有料無料? 設定の方法は?
・phpmyadminは入っている?
・FTP操作はスムーズにできる?

などの確認が必要です。

また、こういったサーバーを準備する工数についても、きっちり見積には反映しておきたいところです。(お客様が自分でやる、という場合も、なにか問題のあった時は必ずやりとりが発生しますので、最初から制作側で請け負う作業で認識しておいたほうがスムーズです。)

本番切り替えはどうする? テスト環境やステージング環境は作る?

wpサイト制作で大事なことが、「本番への切り換え」です。

まったくの新規制作であれば深く考える必要はあまりありませんが、リニューアルであれば、どのタイミングで、どのような方法で切り換えるか、必ず検討しなくてはいけません。

また、新規制作であろうとリニューアルであろうと、テスト環境やステージング環境が欲しいというケースの場合は、その稼働費を考えておく必要があります。

リニューアル時はバージョン情報に要注意

wpサイトを今風にリニューアルしたいというクライアント様の多くは、バージョン情報が昔のままになっていることが多いです。

バージョン情報というのは、wp自体もそうですが、最も大事なことが、phpのバージョン情報です。

最近は7系が主流なのですが、5系以前のバージョンから7系バージョンにする際は、色々と制約(規則の変わったこと)があります。

そのため、元々のサイトが持っている一部機能などをそのまま使いたいという場合、バージョン情報をアップデートすることにより、改修の必要が生じることもあります。

とくに、元々のサイトで、独自(自作)の関数や機能などがある場合、バージョン情報によるエラー多発ということもあるので、気をつけたいところです。

使用するプラグインを要チェック

wordpressサイトを渡した後に、「やっぱり、こういう機能が欲しい」という声を頂くことは少なくありません。

その際、工数削減でプラグインで何とかすることは少なくないと思いますが、しかし、プラグインを使うにしても、その調整をする必要があるので、工数は発生します。

なるべく先回りしておいて、使用しそうなプラグインは最初からパッケージ価格で見積提示しておいて、「不要なら削れます」という言い方をしておいたほうが良いかもしれません。

(どういうプラグインを使うか想定が難しい場合は、必要に応じてプラグインを追加する場合は、一点につき●●円~の追加費用が発生(都度見積)、と明記しておくと良いです。)

function.phpの対応

WordPressをインストールした後、そのままデフォルト設定ですべて利用するケースは少ないです。少なからず、function.phpで調整するようなことも発生します。そのため、「wordpress環境制作費」等の一括した見積項目の中で、function.phpなどを触る工数も考えて金額提示することが大事です。

動作確認の費用を見込んでおく

投稿記事に色んな種類や設定を施す場合、動作確認が必要となりますし、クライアントさんに完成品を確認してもらう際なども、まったくの空っぽデータではなくて、ダミーデータを流し込んでおくこともあります。

とくに、ページャーの確認などは、2ページ目、3ページ目以降になるようにダミーデータを流し込む必要があるため、それなりの作業ボリュームとなります。

こういった作業工数も忘れずに見積に含めておきたいところです。

投稿機能はどこまで拡張されるか

それなりに更新を予定しているwordpressサイトであれば、ただのデフォルトの通常投稿だけでOKということは少ないでしょう。

カスタム投稿が必要となる場合、それぞれのカスタムフィールドに、文字数制限や条件なども必要です。また、アイキャッチ画像(サムネイル画像)を始め、投稿記事内で用いられる画像をどのように利用させるかも検討が大事です。(逆に、どんな風にアップロードされてもきちんと反映される仕様にしておく必要があり、そこまでする場合はやはり工数を見ておく必要がある。)

更新者のユーザー情報を明示する場合は、ユーザー情報を管理更新できるようにしておく必要もありますし、ユーザー情報の画像は、現状、wordpressの標準機能だけでは登録できない仕様です。

あとは、通常投稿とカスタム投稿を使う場合、カテゴリーやタグがめちゃくちゃになることもあるので、きちんと情報整理する必要があります。

meta情報はどこまでやるか

最近のSEOでは、metaのdescriptionやkeywordの情報はどっちでも良い、という話もあり、wordpress標準の仕様では、これらの設定をする項目はありません。

しかし、実体としては、descriptionやkeywordのニーズはまだまだあったりするので、見積時にあらかじめ提示しておかないと、後から「当然つけておくものでしょ?」というように言われる可能性もあります。

この時、プラグインを使うにしても、それなりに工数がかかるので注意が必要です。

たとえば、All in one SEOを使う場合、アーカイブページやカスタム投稿などでは、それぞれにちょっと細かい調整が必要になります。(パンくずリストが絡んでいる場合、カスタム投稿ページにおいては、スラッグの表記調整なども必要になったりします。)

投稿の種類が多い時、metaの管理までしっかりやるのであれば、そこそこ工数あるので、まったくの無考慮だと、少し厳しいです。

パーマリンクの設定は要注意

リニューアル時、パーマリンクは要注意です。

なぜなら色々と情報整理する中で、昔のURL表記(スラッグ)を変えたいという要望が出て、突如として対応しないといけない可能性もあるからです。

見積をする際には、今回のリニューアルをしたら、パーマリンクに影響がありそうかどうか、という点も考えておくことが大事です。もし、パーマリンクを変更するのであれば、どれくらいの工数が必要か、も考えておきましょう。

また新規制作時においても、URL・スラッグをどのように表現するか最初に決めておくことが大事です。パーマリンクは後から変更するとなると非常に面倒なので、きちんとクライアントさんの要望と更新面を考えつつ、最善の方式にしたいところです。

固定ページの管理方法

固定ページは、FTP上でphpファイル管理する方法と、wordpressのブラウザログイン画面から管理する、二通りの方法があります。

この時、phpファイル管理であれば、テンプレートタグが使えるのですが、wordpress管理画面からはテンプレートタグが使えません。ということは、URL情報を貼っていた場合、その後にディレクトリ変更をすることなどあれば、固定ページの改修も併せて発生します。

また、ブラウザログイン画面から変更をできるようにすると、クライアントさんが自分で編集しようとして失敗して、後から微修正のお願いがくることがあります。(もちろん、追加費用をナシ前提の感じで。)

なので、固定ページの内容次第なのですが、著者個人としては、FTP管理なら無料。ブラウザログイン画面から編集できる設定にするなら、ちょっと工数加算しておいて良い気がしています。

ブラウザログイン画面から頻繁に更新したい要望があるなら、先んじて、そこの部分はテキスト情報だけにするなど、上流工程からの対策をたてておくことも大事です。その時の制作物次第ですが、pタグやbrタグの自動挿入なども最初から外しておいて良いかもしれません。

・固定ページのみ自動的に付与されるpタグやbrタグを無効にしてレイアウト崩れを伏せぐ
https://highfivecreate.com/blog/tips/2875.html

クライアントが認識していないページを確認することも忘れずに

wordpressでは、独自の仕様によって自動生成されるページがいくつかあります。これらの制作費もかかることを伝えておくことが大事です。

▼ページャーのページ
・ページ送りによって生成されるページ。ページャーの番号部分だったり、どのように送ったり戻すか、またデザインまで考慮すると、けっこう地味に工数が必要とされる。

▼他、各種機能で出力されるページ
・archive.phpで自動生成される、カテゴリーやタグの一覧ページも想定しておく必要がある
・search.phpで自動生成される一覧ページも想定しておく必要がある
・404エラーで出力されるページ

細かく書かないにしても、「wordpress環境制作費」のような項目の中に想定しておくことが大事です。

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