計測工学で知っておきたい基本用語集
センサー全般を取り扱う学問に、計測工学があります。今回は計測工学をやる上で知っておきたい基本用語を紹介します。
目次
計測工学で知っておきたい基本用語集
太陽光
「太陽の波長は 0.47ミクロン」だが、この波長だけではなく、この波長付近に分布のピークを持つ「連続放射」を行っているのが本当で、その光の中には紫や青、緑色、黄色、赤色など様々な色が混ざっている。
これらをまとめてみるから「白色光」に見える。
零位法
測定量がある基準量と等しいかどうかを調べることで測定量を知ること。
平衡点ではエネルギーを取ることがなく、測定対象への影響がより小さい測定法で高精度。
天秤など。
光電効果
物質が光を吸収した際に物質内部の電子が励起されること、もしくはそれに伴って電子が飛び出したり、光伝導や光起電力が現れたりすることを指す。励起された電子は光電子と呼ばれる。光電子が物質の表面から放出される外部光電効果と、光照射によって物質内部の伝導電子(これも光電子と呼ぶ)が増加する内部光電効果に分けられる。単に光電効果という場合は外部光電効果を指す場合が多いが、内部光電効果も光センサなどで広く利用される
サーミスタ
他の温度センサ素子に比べて,実装面積が小さい,安価といった利点がある。ただし,基本的には抵抗値の温度特性が非線形。広範囲にわたって温度を測定したい場合にはサーミスタのリニアライズ(直線化)が必要となる。体温計などの計測器に用いられるほか,液晶パネルや2次電池の保護回路,プリンタ・ヘッドでの温度検出,パソコンのメイン・ボードでの温度検出などにも使われる。比較的狭い温度範囲で,ある温度を超えたか否かで切り替えるスイッチのように使うことも多い。
水晶振動子
圧電体である水晶の結晶に電圧を加えると、圧電体に変形が生ずる。電気的特性としては、通常はコンデンサとして作用するが、その固有振動数に近いある特定の周波数でのみコイルとして動作する。この原理を応用した電子部品が水晶振動子である。水晶振動子は圧電体である水晶片を2枚の電極で挟んだ水晶振動体を保持器に収めたものである。発振回路において、トランジスタとコイル・コンデンサの接続の組み合わせにより発振の条件が決まる回路がある。これらの回路のうち、コイルが発振の条件として必要な部分に水晶振動子を接続すると、その固有振動数の発振出力が得られる。その周波数は10-6オーダーの精度が容易に得られ、他に類を見ないものであることから、高周波における電気信号の基準として広く用いられている。
タコジェネレータ
磁界中を導体が動くと、誘導起電力が発生する。この原理を利用して、回転速度に比例した電圧を出力する発電機。
超音波センサ
圧電(逆)効果を利用したセンサ。振動子で超音波の発生を検出する。 一般的に人間の聞き取れる音の周波数は20kHz以下であり、それ以上の周波数で使用される。
超音波は、指向性が強く、金属、木材、ガラス、ゴム、コンクリート、紙などの物質にあたったときは、ほぼ100%反射するという性質を持っている。波の強度は、拡散したり柔らかいものによって吸収されたりするため、距離が長くなるほど減衰する。 さらに、この減衰の度合いは超音波の周波数が高いほど大きくなり、到達距離は短くなる。 また、伝播速度が温度によって変化するため、超音波に反射を利用して距離を正確に測定するときは、温度補正をしなくてはならない。
フーコーの振子の実験
フーコーの振子実験は、フーコーが天井から吊るした振子の回転によって、地球が自転していることの物理的証拠を示した実験。振子を振り続けると、次第に振動面が上から見て右回りに変化することを示し、地球の回転(北半球では左回り)による見かけの力(コリオリの力)が働くことを証明した
CCD
フォトダイオードに蓄積した電荷を,転送CCDを使ってバケツ・リレーのように出力回路に転送して読み出す撮像素子。充電変換の基本的な原理はCMOSセンサと同じである。まず,入射した光をフォトダイオードで光電変換する。蓄積した電荷を電圧として読み出し,増幅して出力する。CMOS型ではこの電荷電圧変換と増幅を各画素で行なうのに対し,電荷のままバケツ・リレーのように転送して,出力段でこれらの処理を行うのがCCD型である。CCD型では,転送効率を高めるために高い電位差を作る必要がある。特に高速動作が必要な水平転送CCDでの電力消費が大きい。代わりに電荷転送時に雑音が発生しにくいことや,1カ所で増幅するため増幅器に起因するバラつきがないという利点がある。
機械式ジャイロ(レートジャイロ)
航空機の旋回計に応用された例である。ジャイロ全体が入力軸の周りに回転すれば、出力軸の周りに反作用トルクを生じるので、コマの回転軸は上下に傾こうとする。適当なばねを取りつけて、この力をバネの伸びで測定すれば、支持台全体の旋回速度の大きさが分かる。これをレートジャイロと呼ぶ。この図のように1つの軸周りの回転を検出するものを1自由ジャイロと呼び2つの軸周りの回転を検出するものを2自由ジャイロと呼ぶ。
CCDのカラー
CCDイメージセンサそのものは、色の識別能力は無い。
カラー撮影を行うためにはカラーフィルタにより光の三原色に色分解を行う必要がある。
三原色分解には加色法による方法と減色法によるものがあり、原理的には後処理の単純な加色法は色再現性に優れ、光通過量が多い減色法は感度に優れるとされるが製品レベルでの比較ではその差が顕著ではない。
超音波センサ
圧電素子を利用した振動子で超音波の発生(スピーカー)と検出(マイクロフォン)。
共振を利用して、距離計、バックソナー、魚群探知機などに使われる。
ホール素子
ホール効果を利用して磁場の強さなどを測定。足4本。
ホール・モーター(DCブラシレスモーター)、無接点位置検出スイッチ、流量計、ポインティングデバイスなど