設定を変えてないのにphotoshopが突然重くなった原因はGPUだった
先日、photoshopを使っていると、なにも設定を変えていないのに、急に動作が重くなりました。具体的には、ファイルを開いたり閉じたりする時、今までは一瞬で処理できていたものが、急にある日を境に、数秒以上かかるようになってしまいました。
原因を調べてみると、これはハードのGPU(Intel HD Graphics)でしたので、以下に詳しく紹介します。
目次
なにも設定を変えていないのにphotoshopの動作が急に重くなった時の原因について
パフォーマンス画面で原因調査してみた
ctrl+kで「環境設定」>「パフォーマンス」と進むと、photoshopの動作調整ができます。
要点を箇条書きにすると、こんな設定でした。
- メモリ70%
- ヒストリー数は20(少なめ)
- キャッシュレベル4
- キャッシュタイルサイズ1024K
これが今までは普通に動いてくれていた設定なのに、急にどうして重くなったのだろう…
そう疑問に思いながら、画面内の設定をあれこれと触っていたら、しばらくして原因になる要素がようやく分かりました。
結論は、グラフィックプロセッサーでした。
原因はGPU
原因はGPU。具体的には、著者が使っているパソコンに搭載されている「Intel HD Graphics 2500」のせいでした。
調べてみたら、これはCPUに内蔵されているタイプのグラフィックスで、とても安物スペックという代物だったのです。
GPUがphotoshopのGPU規格外だった
自分のパソコンは既製品だったのですが、購入当時、あんまりグラフィックスのことは確認しておらず、それまで意識せずに使っていました。
しかし、photoshop CS6に対応しているGPU一覧表を見てみると、なんと公式にサポートされた規格の範囲外であることが判明したのです。
▼photoshop CS6に関するGPU Adobe公式ページ
Photoshop CS6 GPU の FAQ
▼photoshop GPU よくある質問 Adobe公式ページ
https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/kb/photoshop-cc-gpu-card-faq.html
photoshop CS6はもちろん、photoshop CCだと、さらに対応していなかったようです。
つまり、動作が遅くなったというか、そもそも普通に動いていたことがイレギュラーだった、というわけです。「HD Graphics P4000」や「HD Graphics P3000」が規格の範囲にもかかわらず、自分が使っていたのはそれよりも古くて性能の悪い「HD Graphics P2500」です。加えて、パソコンも長いこと使っていたので、ガタがきても仕方ないことです。むしろ、これまで動いてくれていたことを褒めるべきでしょう。
Intel HD Graphics 2500を調べるのに、下記サイトが大助かりでした。
⇒http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1206/25/news069.html
⇒https://ja.wikipedia.org/wiki/Intel_HD_Graphics
サクサク動いてたからいいやーと思ってたのですが、ソフトウェアは使う前に一回くらいはちゃんと仕様確認しないとダメですね…
GPU設定をいじると原因がよくわかる
今回、グラフィックプロセッサーが原因だと分かったのは、GPU設定をいじっていたら、これが最もクリティカルに動作速度に影響していたからです。
たとえば描画モード「詳細」になっていたものを「基本」に切り替えてみると、動作の遅さ(もたつき)が、全部ではないんですが、ある程度は解消されました。
また、さらに思い切ってグラフィックスプロセッサーをオフにしてみたら、今度は「動作が重くなったなぁ」と感じていた部分すべてが快適に動くようになりました。
つまり、十中八九、GPUのハードが原因で間違いないと、自分は結論づけました。
photoshopの設定をいじった覚えもなければ、なにかしらソフトウェアをインストールしたこともなく、Windowsの大きなアップデートがあったわけでもありません。
Adobeのトラブルシューティングページを見ても、まあ、ほぼGPUが原因で遅くなったという考えで確定かと思います。
対処法
解決策はやはりグラボの見直し
GPUが原因なので、解決策は二択です。
- photoshopに対応したGPUを搭載している新しいパソコンにするか
- GPUとは別にグラボを装着させるか
個人的には、自分はデザイナーではなく、photoshopではちょっとしたweb用の画像加工くらいで、あんまり凝ったデザインとかはしないので、グラボとかは考えていませんでした。
しかし、さすがにスペック満たしていないのは大問題なので、グラボ買っておこうかなと思い直しました。
調べてみると、photoshopなどでは、Quadroシリーズがおススメらしいです。
ただ、見るとわかりますが、Quadroなどのグラボは、なかなかの高級機材なので、ちょっと足踏みしてしまいます。
べつに凝ったデザインやイラストをするわけではないので、自分としては数万円くらいの値段感に抑えたいと感じました。
自分が実際にやった解決策
グラボ換装してみた
GPUの問題が起きてから半年ほど。
だいぶ長い時間が経過してしまいましたが、ようやくグラボ換装をしましたので、その様子を記事にまとめてみました。これからグラボ換装を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
(わりとお手軽に換装できました。ただ、たぶん、ゲーミングパソコンやハイエンドモデルを買う方が手っ取り早いです!)
自作パソコンを作ってみた
グラボ搭載から、さらに2年ほど経過して、ついに自作でパソコンも作っちゃいました。
この時、そこそこ高性能なグラボGTX1660superを1万円後半で買えて本当にラッキーでした。
まとめ
パソコンの設定をなにも変えていないのに、急にphotoshopの動作が重くなったら、もしかしたらグラフィックプロセッサーを疑ってみると、解決の糸口になるかもしれません。
また、photoshopを使い始める前に、ちゃんとしたスペックのGPUを使っているか、いちおう確認したほうがいいように思います。(こんなミス、自分だけかもしれませんが…。)