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大手企業の就職は本当に安心? 知名度だけで選ぶと失敗する可能性あります

今日は、自分の大手企業時代の体験も通してみて、これから大手企業に入社することは本当にオトクなのかどうか、書いていきたいと思います。

大手企業なら安全は間違い。会社はどこも闇を抱えている

まず第一に言いたいことはこれです。「大きい会社だから安全」は、これからの時代、通用しにくくなります。

会社は大小問わず、すべからく問題を抱えています。とくに大手企業であれば、かなりグレーな問題を隠している場合がほとんどです。こう聞いて、「大手企業がそんなわけないじゃん。ただのひがみ、やっかみでしょ」と言いたくなる人も多いかと思います。

ただ、企業勤めの経験を持つ方であれば、こう思う人も必ずいます。

「それ書いちゃアカンでしょ」

あえて具体的には書きませんが、そもそも大手企業が安全だとすれば、あんな事件も起きなかったし、こんな事件も起きません。ただニュースを見ていれば、法律で失敗している会社、キャッシュフローに失敗している会社があることなどは明確に分かることです。

これを見た時、「そんなの氷山の一角でしょ。他に安全な会社を探すだけだし」と思う人がいるかもしれません。でも、それは勘違いです。

氷山の一角という表現を使うのであれば、「ニュースになった会社の失敗こそが氷山の一角」なのです。世の中には顕在化していないだけの問題が山ほどあります。

会社の闇とはなんなのか

会社の闇とは、具体的には、失敗しそうな仕事、ということです。

会社に入ると、もちろんスムーズに仕事をしている人がたくさんいます。しかし、その一方で、どうしても仕事を燃やしてしまう人がいるのが現実です。また、自然と燃え上がってしまうケースもあります。そして、一番のポイントは、会社は問題の起きそうな案件があった時、すぐに解決を図らない、ということです。

たとえば二つの案件があるとします。一つは、大きな利益になるビッグプロジェクト。もう一つは、早めに着手しておいたほうが良い大きな損失になりそうなプロジェクトミスの後処理。この時、会社はまず利益と損失を計算し、優先順位をつけて、仕事に取り組む順番を決めます。そして、優秀な人材やリソースというのは、だいたいにして大きな利益になる案件の方に先に回されます。なぜかといえば、業績をあげなくてはいけないからです。お金が滞れば会社の命も絶たれますので、仕方のないことではあります。また、労働者側も出世にも響きますし、自分が勝ち組になれそうな仕事につきたくなるのは必定ですので、それをよしとします。

では、損失になりそうな仕事はどうなるのか。だいたいの場合、ちょっと能力の低い人間に割り当てられます。もしくはほったらかしにされます。優秀な人材は、案件が忙しすぎるので手を回せないからです。このように社会人は「いよいよ対応しないとマズイ」という段階になるまで、そういう問題になりそうな火種案件を眠らせてしまう傾向が強いのです。

問題を眠らせる理由として、こういう尻拭い系の案件は、色々と面倒な場合が多いという側面もあります。たとえば、前担当者が不在になっていて、情報がまるで分からないといった場合や、バグなどのエラーで解明には作業時間が膨大にかかりそう、といった場合です。「まあ、問題は起きそうだけど、言い訳もたつし、今やってもしょうがないよね」ということで流されてしまうのです。

わたしが在職中に虚しく感じたことの一つに、「会社のイメージが追及されかねない問題があるにも関わらず、飲みや遊びで帰るセンパイがた」を見て、とても落胆したことがあります。そして、その問題にあえてタッチせずにいる自分にも葛藤を覚えたことがあります。とはいえ、困ったことに、社内ではそういう善人ぶった発言を下手にすると、助け合うのではなく、「じゃあおまえがやれよ」と丸投げされるのは目に見えており、だれも口を挟めない状況になるのです。

つまり、会社の闇とはそういうもので、みんながみんな、見て見ぬふりをしている問題、というものです。・・・これって、会社の仕事以外にもいえることですよね。

これからの新入社員はそういう闇をすべて押しつけられることを覚悟しなくてはならない

先送りにされる問題たち。定年を迎えるオトナたちは、それらを若者へ委ねます。委ねるなんて書くとカッコいい響きですので、言い換えると「押しつける」です。立つ鳥、後を濁しまくりです。そして、大手企業では、ほとんどの社員が仕事を選べません。与えられた業務をいかに効率よくさばいていくか。それだけが求められます。

つまり、これから入社する若者は、難易度の高い問題を次々に押しつけられやすいということです。あんまりカッコいい仕事ができるなんて妄想は抱かない方がいいです。現実はけっこうハードです。

その一方で、さらに難易度のあがる要因として、少子化、という問題があります。

昔っからの先輩社員は新入社員に関する考え方のピントがズレてる

職場にはこういう発言をする年配の先輩がいるかもしれません。

「こういう雑務(ありとあらゆる雑務)はすべて新人の仕事。おれの若い頃もそうだった」

でも、わたしは言いたい。

「あんたらの時代は人が多かった。でも今は少ない。そこらへん、少しは考えろ」です。

バブルの頃、就職は本当に楽でした。有名な大学さえ出ていれば、引手あまたで就職ができました。就職活動なんて、ほとんどいりません。なにしろ企業のほうから採用にきてくれるからです。そして、大手企業になるほどたくさんの採用をしています。つまり、当時は毎年の新入社員が極めて多かった、ということです。

もうお分かりかと思います。その感覚で、新入社員に割り振る仕事を決めるのは、かなりの誤りだと。

これからの新人は本業以外の雑務が山のように押し寄せてくる

幹事、委員会、電話番、掃除、その他もろもろの雑用・・・新人には、これらの仕事が一斉に降ってきます。それから会社はグローバル方針だったり、これからの若者はこうでなくてはならない! みたいな高望みをして、目先の本業とはあまり関係のない将来のためと称したピント外れの教育や研修をスケジュールにドンドン押し込めてきます。そうしてさまざまな雑務で削られた少ない時間の中で、本業をこなさないといけません。しかも先輩がたからは、ピントの外れた助言だったり、昔話を執拗にされます。

最初は勉強だから、と思って励めますが、そのうちに気がついてきます。あれ、けっこう理不尽じゃね? と。そもそもおっさん職員とか、よく見ると大して仕事してなかったりする人もいるし、そもそも新人がやるべきじゃない雑務も混じってくるし。勉強と称して、ただ面倒事を押しつけてるだけじゃん・・・と。

ある日、お世話になった上司は教えてくれました。

「会社で一番大事なことは要領の良さでもなんでもない。『理不尽に耐えられる能力を身につけることだ』と・・・」

こんなエピソードがあります

これはわたしの友人の、ある大手企業の体験談です。ある問題における有効数字を求めなくてはいけない。でも、大人のおっさんたちは、その算出方法が分からず、友人に言いました。

「おまえ、こういうのできたよな。週明けまでにやっておけ」

・・・呆れる瞬間です。

自分にできない仕事を頼むのに、その態度はなんなのだろう。

結果、その友人は土日を使い、算出しました。残業代も出ず、手当もありません。本来はそのおっさんがやるべき仕事をやってあげただけです。それなのに返ってきた言葉は、

「おつかれ。・・・これ、間違ってたりしないよな?」

大手企業では、こんなことも日常茶飯事です。とくに昔っからの日本企業は往々にして体育会系です。マッチョな精神が必要になりますので、肉体改造は早めに着手しておいたほうがいいです。

勤め先は、理不尽があっても耐えられる仕事で選ぶと良い

大手企業だからドコでもいい、はとても危険な仕事の選び方です。確かに、大手では経営に失敗しても事業によっては国から助けてもらえるかもしれないメリットはあります。しかし、多くの場合、今まで書いたように尋常でない理不尽に定年まで耐え続けなくてはいけません。

これからの時代は、会社の規模で選ぶというより、理不尽があっても耐えられそうな仕事を選んだほうが働きやすいと思います。たとえば自分の好きな仕事・やりたいと思っていた仕事であれば努力も我慢もできます。しかし、まるで自分のやりたいことでなかったり、自分の性格とあっていない場合、途中で心が折れてしまいます。最悪の場合、命を落とすほど病んでしまうことも少なくありません。

ちょっと小話をしますと、エンジニア企業のあるあるとして、社員寮には『いわくつきの部屋』というものがあったりします。なんのいわくつきなのか・・・あえて明記はしません。まあ、とりあえずそこに住みたいという人はほとんどいません。けっこう恐い話ですね。

ちなみに、わたしが退職した理由は、仕事自体はかなり好きだったのですが、その他の一部の理不尽がどうしても受け入れられなくなって辞めてしまったクチです。この辺の話は、またベつの機会に・・・。

まとめ

いかがでしたでしょうか。もちろん企業によって異なる話ですので、参考程度にとどめておいて頂ければと思います。

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