シャープ社員「将来の先行きは不安だ」 会社説明会で就活生へボヤいた話
資本金削減に、海外買収など話題になっているシャープさん。おまけに一部上場の株価を見てみると、10年前は2000円くらいだったものが、今や150円ばかり。大企業の存続がいかに難しいことか分かります。
そんなわけで、今回は、昔、シャープに会社説明会に参加した時の思い出を記事にしてみようかと思います。(どういうわけ・・?)
目次
シャープ社員が「将来の先行きは不安だ」と数年前に会社説明会で就活生へボヤいていた話
数年前、自分が就活していた頃、シャープの会社説明会に参加したことがありました。
会場では、全体説明をする広い会場に加えて、いくつかの説明ブースが設けられており、その中に、アクオスTVを製作している亀山工場の方が、アクオスTVの真横でプレゼンしている所がありました。
もちろん、就活生はアクオスTVの設計・製造の話などを伺いに行ってるのですが、どうもシャープのおっちゃんの様子がおかしかったという・・・。
「正直、やってられない」とボヤくおっちゃん
おっちゃん曰く、「正直、やってられない」。
思わぬ第一声に、面食らう就活生。固まる空気を気にもせず、おっちゃんは続けます。
「あれあれこれこれして~○○円ものコストがかかっているに・・・あんなに努力した製品が、一台、たったの数万円にまで価格が下がっている。これじゃ・・・もう、おしめえだよ」
「・・・」(おれらにいわれても・・・。)
その後、なんとも狼狽した様子で表情を険しくさせたり眠たくさせるおっちゃん。おそらく、前日も忙しかったのだろう。こんな説明してる場合じゃねえよ、という雰囲気がひしひしと伝わってきます。
コンシューマーとしてはテレビ価格は安いに越したことはないですが、確かにテレビ製品の値下がり率は、近年、めざましいものがありました。おそらくは、ほとんどのテレビ工場の関係者の多くが、そのひっ迫した状況には嘆いていたに違いないです。
「将来の先行きは不安ですよ、ぶっちゃけ」
そんなことも口にしていました。
全体説明で名言。「うちはナンバーワンを狙っていない」
会社全体の説明ブースでプレゼンをされたシャープ社員さんも、「うちの会社はあくまで業界のスキマ位置にいる。ナンバーワンになることは狙っていない」と明言されていました。いわゆる「目のつけどころがシャープでしょ」という戦略の話です。確かに、スキマ産業を狙い、独自の強みを発揮することは経営戦略の有力な一つです。
でも、思ったことが一つ。
「・・・テレビってどこのメーカーも手を出してるし、べつに独自じゃないよね・・・?」
だが、そんなことは社員自身が一番分かっていることのようです。
「あくまでこういう会社ですので、それでも(わが社を)好む方だけ受けてください」
そのようにおっしゃっていました。
「・・・お、おう」
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会社の先行きについて、社員はなんとなく分かっていたのかもしれない
最近、資本金削減や海外買収などのニュースを見ていると、そんな会社説明会の記憶をふと思い出しました。
当時、なんだか遠慮しがちだった社員さんたち。もしかしたら、近い将来のことについて、なんとなく分かっていたのかもしれないな、などと思ったり。。。ある意味では、業績を変に盛ったりする会社よりは、人間味の部分では健全な会社なのかなと感じます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。数年前の記事なので、なんとも参考にならないかと思いますが、これから就活生になられる方は、会社説明会では社員さんの様子にも目を向けてみると、ちょっと将来のヒントになったりもするのかなと思います。