機械式時計のリューズはどっちに回すのが正解? 正しい巻き方の知識まとめ
機械式時計を買うと、必ずリューズを使います。定期的に、ゼンマイを巻いたり、曜日を調整したり、針の時間を合わせたりする必要があるためです。これは自動巻の機械式であっても、たまに使うことになると思います。
この時、「あれ? リューズってどっちに回すんだっけ?」と分からなくなる時がありますので、本記事では、リューズの巻き方について解説したいと思います。
目次
そもそもリューズって何?
リューズは「竜頭」をカタカナ読みしたもので、時計盤面の横についている、突起物のようになった操作部分のことです。
機械式時計の内部の仕組みを外部から操作する大切なパーツで、指で引張ったり回したりすることで、ゼンマイを巻き上げたり、針の時刻やカレンダーなどを操作できます。
リューズを回す方向は2種類
時計回り(cw)
名前の通り、通常の時計が回る方向です。
色んな呼び方があって、
- 時計回り
- 12時方向
- 右方向、右回転
- cw(clockwise:正転)
なんていう風に呼びます。
反時計回り(ccw)
こちらも名前の通り、通常の時計が回る方向に対し、逆に回す方向です。
呼び方は、
- 反時計回り
- 6時方向
- 左方向、左回転
- ccw(counter clockwise:逆転)
なんていう風に呼びます。
どっち方向に回せばいいの?
時計の種類を要チェック
まず、大前提として、機械式時計の種類によって変わります。いきなり巻くことが心配な人は、メーカーの時計屋さんに質問しに行くか、自分の時計の種類を確認して、説明書だったり、解説動画などを探して調べるようにしましょう。
ゼンマイは一般的に「時計回り」
機械式時計の動力源となるゼンマイを巻く方向は、一般的に「時計回り」です。また、ゼンマイを巻くときは、リューズを閉めたまま(時計内部に押し込んだまま)で、回すのが一般的です。
リューズを回している時、耳を近づけてみると、「ジリジリ」と、ゼンマイを巻き上げる音が聞こえるのも、機械式時計の魅力の一つです。
曜日や時刻は「進むほう」に回していく
曜日や時刻の調整ですが、これもまた腕時計の種類によって、リューズを巻く方向は変わります。ただし、いずれの時計も共通して、曜日や日付が「進むほう」に回すことが一般的です。
たとえば曜日の調整であれば、日付が増えていくようにリューズを回していきます。時刻の調整であれば、針が通常の時計と同じ進みをするほうにリューズを回していきます。
このように「進むほう」に回していくと、機械式時計内部のパーツへの負担も少なく、長く大事に使えると言われています。逆に、「進むほう」に対して反対側へ回すと、機械式時計内部のパーツへの負担が増えてしまい、壊れやすい原因になるので、注意が必要です。
日付合わせの方法
これはもう動画で観たほうがわかりやすいと思います。こちらの方の動画はたいへんわかりやすかったです。
ただし、この動画では説明されていないのですが、日付合わせの際は、時間帯に注意です。
時計の種類のもよるのですが、一般的には、時針が10時~2時の間にある時は、機械式時計の内部パーツへの負担が大きくなるため、日付合わせをしないほうが良いと言われています。そのため、日付合わせをする時は、時針が2時~10時の間にある時に調整するようにしましょう。
自動巻はリューズをあまり巻かないほうが寿命は長持ち?
機械式時計が止まった時、リューズを回すと、ゼンマイが巻き上がって、また動くようになります。しかし、自動巻タイプの場合、このリューズを巻いてゼンマイを巻くと、内部のパーツが傷みやすい、という説もあります。
理屈を聞くと「確かに」と思います。そのため、長く大事に使いたい人は、なるべく普段使いするかワインディングマシーンを使って、自動巻きでゼンマイを巻き上げるようにしたほうが、時計への負担は少ないと思います。
まとめ
初めての機械式時計だと、ゼンマイの巻き上げ、時刻調整、日付合わせなどの時、リューズを巻く方向がわからなくなって困る時があります。
なにかメモ帳などをつけておくようにして、いざという時に迷わないようにしておくと便利かと思います。(本記事はそういう意味で、著者の備忘録でもあります。)