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理系の大学院には進むべき? それより就職すべき? 機械系の体験談紹介

著者は、機械系の大学院卒ですので、その頃の経験をふまえて、理系の大学院進学に関する話について、カンタンにまとめて紹介したいと思います。

院進学のメリット・デメリット

まず、メリット・デメリットは以下の通りです。

院進学のメリット
・教授や研究者を目指せる
・研究に関連する分野の就職に強くなる
・研究室次第では特定の企業にコネできたりで就職が超スムーズ
・推薦を受けると就職がすごくラクになる
・就職後の基本給与が増える(会社による)
・2年間、その分野の研究に没年できる
・2年間、まだ学生でいられる(自己成長の機会)
・"プレ社会"の立場で学べる
・学会発表、資料や論文作成などで仕事に繋がる力を鍛えられる

院進学のデメリット
・2年間、学生のまま
・学部卒の人より2年分、社会人経験を得られなくなる
・他の分野への就職が少し気まずくなる
(どうして、こういう研究してたのにウチなの?となる可能性がある)
・研究室選びをミスると2年間を棒に振る
(とくに希望しない研究室だと、そもそもの興味なさ+研究のハードさに負けて、ダークサイド、すなわち自宅にひきこもってしまったり・・・)

院進学はどんな人がするべき?

一覧にすると、下記の感じです。

院進学に向くタイプ
・やりたい研究がある人
・勉強したいことがある人
・就活で不毛に時間を費やしたくない人
・就活をスムーズに進めたい人
・就職先のことを想定している人

院進学に向かないタイプ
・まだ働きたくないから大学院という人
・とりあえず場繋ぎ的な進路にする人
・皆が進むから自分も進む、といったような考えの人
・大学院に行っておけば就職もなんとかなるだろうで思考が止まっている人
・大学で勉強するより仕事してお金もらえるほうが楽しい人

先ほどのメリット・デメリットをふまえると、自主性があり、自分の研究に対して本当に意欲のあるタイプの人は大学院進学に向いています。

一方、勉強はできても自主性がなくて自分の人生にも消極的といったタイプの人だったり、退屈な勉強より、お金もらえる仕事の方が楽しいって人には、あまり向かないです。

機械系方面の進路へ意志が固いなら院進学はオススメ!

言うまでもないですが、研究者や大学教授を目指すアカデミック思考の人は、院進学一択でしょう。また、機械系分野のメーカー・工場・企業で勤めることを本当に決意している人も院進学は向いています。

とくにメーカー関連だと、会社にもよりますが、院生は2~4人に1名を採用くらいの倍率なので、通常の就活と比べて、とても有利になります。(もちろん審査は大変ですが。)

ちなみに機械系の院卒の就職先に多いのが、車関係、材料関係、その他各種製造メーカーなどです。

主体性のない人は要注意!

自分の将来についてちゃんと考えず、なんだか流される感じで院進学を考えている人は、日々の研究や研究室内発表会、そして学会発表や論文作成などの忙しさと難しさに挫折してしまい、途中で心折れてしまうことがあるので、オススメしかねます。(実際にそういう人を見てきましたし、自分もそっち系の人だったので、本当オススメできません・・・)

なので、周囲の進路に併せたり、就職という問題を先送りにしたいから大学院進学を選ぶ、といったように考えている人は絶対にやめておいたほうが良いです。

消える院生・・・

大学には、人知れずフェードアウトして羽ばたいていく学生がいますが、院も然りです。

数学や物理などの問題を解くのは得意だけど、自分で課題を見つけたり、答えのない答えを探すような研究活動について面倒さしか感じず、さして情熱もわかず、「自分が本当にやりたいことはこれか?」と思っている人は、上京したての大学生よろしく、5月病じみた精神状態になって、研究室に来なくなり、人知れず行方不明・・・というケースがあります。(自分もそういう人をいくらか見てきました。)

ただ漫然と院進学をするのではなく、いったん自分の進路について真剣に検討してみることが大事です。

院進学において大事なことは、まずは自分の人生・就職を考えること

自分の実体験を持って断言できるのですが、院進学を考える前に、まずは自分の将来を考えることが先決です。

どういう環境で、どういう仕事をしたいのか。この時、社会のイメージができない場合は、就活フォーラムだったり、色んな会社のHPを見たり、まずは情報を集める所からスタートしましょう。

時間があれば、インターンシップなどにも絶対に参加しておいた方が良いです。(アルバイトなども大事です。)

そして、ある程度、仕事や社会の情報を得たところで、自分がどういう進路に行きたいのか考えて、その上で院進学をどうするか決めた方がいいです。

研究に興味ないなら、さっさと就活すべし!

某キャラクターの台詞を借りると、「実戦に勝る修行なし」です。

正直、とくにやりたい研究もなく、また、ヘタな研究室に2年いるより、さっさと社会に出て、社会人として働いた方が得るモノは大きいです。モノっていうか、キャッシュも頂けるので、スキルとキャッシュで二重にオトクです。

もちろん、中には、「就活の自信ないから院進学して、力をつけてから就職したい」という人もいると思います。ただ、この時に注意して欲しいことが、院進学したからといって、力が身につくかといえば、そういうわけでもない点です。

研究室は基本的には自主性に任されるところですので、自分自身がスキルを磨こうと思わないと、何も習得できません。

熱心な教授だと、院生に特別授業をしたりする人もいますが、大体の教授は「質問されたら答える・基本は自分で調べて考えなさい」という方針なので、「院進学=スキルアップ」ではないのです。正しくは「院進学⇒在籍中に自分で勉強⇒スキルアップ」です。

また、機械系の研究室で身につけられることは、当たり前ながら、基本的には機械系のことに限定されます。ということは、院進学をしてから就職活動を始めるうちに別の職業に興味を持った、なんてことになると、かなりの出遅れになってしまいます。

つまり、院進学一本に対し、自分の就職(進路)をすべて依存せず、ちゃんと早いうちから将来に対しての準備をしておくことが大事ってことです。

まとめ

院進学を考える際は、とにもかくにも、自分の将来を先に考えることが大事です。

「数学や物理が得意だから理系に進んではみたものの、まだ就職には具体的なイメージがわかない」って人は、取り急ぎ、自分が社会で働いている姿をイメージできるように情報収集からスタートしていきましょう。

(自分はそういう手順を怠っていたあまり、転職をする際、分野も少し変わったものですから、けっこう苦労しました・・・。何事も早めの準備が本当に大事です。)

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