MFクラウドをweb系フリーランス・個人事業主の青色申告におススメする理由
目次
MFクラウドをweb系フリーランス・個人事業主の青色申告におススメする10の理由
※MFクラウドは、株式会社マネーフォワードさんの運営するクラウド会計ソフトのサービスになっています。本記事では、MFクラウド確定申告のうち、月額無料の「フリープラン」について説明していきます。
理由1.
月額無料で確定申告まで利用可能!
MFクラウドは、月額無料のフリープランを利用しても、他の会社の有料プランとほとんど遜色ない機能を扱うことができて、さらには確定申告まで可能となっています。
すなわち、無料で確定申告までサポートしてくれる素敵ツールになっているのです。
理由2.
無料版には制限があるけど、どれも致命的な問題ではない
無料版の制限は、下記の通りです。
・仕訳が月15件まで制限されている
・チャットサポート(登録から30日間のみ)
・電話サポートなし
・データエクスポートなし(他社への移行用出力ができない)
・トリプルバックアップ機能なし
・稼働時間の99.5%保証なし
ただ、月に15件の仕訳制限というのは、正しくは、月に15日分の仕訳制限ですので、細かい案件をたくさん引き受けている人でない限り、web屋なら十分に仕訳可能な範囲だと思います。また、いざとなれば月800円の有料版に切り替えると、その間は仕訳制限が解除されますので、ある月だけ有料にして、一気に仕訳して、その後に無料に戻す、ということも可能です。
あとは、各種サポートは自分で調べるから不要ですし、データエクスポートは、とくに移行しないなら不要です。
一点、トリプルバックアップ機能は確かに欲しいですが、仕訳帳などのcsv出力・pdf出力は可能ですので、定期的に保存しておけば、最悪の事態は回避できます。
稼働時間の99.5%保証は、たしかに確定申告の時期に混雑する可能性があるんですが、1月下旬~2月上旬の早めの時期にやっておけば問題なしです。
つまり、MFクラウドは無料版にしたからといって、どれも致命的な問題にはならないんですね。(とはいえ、有料版も魅力的なので、切り換えても良いとは思います。)
理由3.
仕訳がやりやすい
MFクラウドでは、一覧表になった仕訳帳について、なんとエクセルのように作成・修正ができる仕様になっています。コピーする時も、仕訳行の左端を選択すると、エクセルの行のようにしてコピペすることができますし、エクセル好きにはたまらない仕様になっています。そのため、仕訳の知識・ルールさえ覚えてしまえば、最も編集がしやすいソフトだと個人的には感じています。
また、仕訳帳を見た時、各仕訳にはIDがしっかり付与されていますし、摘要やメモなどはタグで扱えますし、家事按分については仕訳システム画面および専用の別画面、両方から処理可能となっていて、親切設計です。また、どこかの大手ソフトと異なり、按分計算をした時、その出力において、借方と貸方の差分もちゃんと誤りなく計算してくれます。
一応、細かい指摘をしておくと、仕訳帳の表示される、インフレーム画面の縦幅が調整できないので、作業面積が微妙に狭く感じるという欠点もありますが、これは致命的なほど不便というわけではなく、無料と言うことを考慮すれば、とくに気になりません。
理由4.
アフィリエイトの自動連係も可能
MFクラウドは自動連係が可能なのですが、口座やカードの自動仕訳はもちろんのこと、さらに、なんとアフィリエイトの自動仕訳にも対応しています。
よって、アフィリエイトをやっている方であれば、MFクラウドを使うと、日頃の帳簿づけをラクにすることができます。(注記としては、ちょっと手作業で修正しないといけない場合もあるようで、完全な自動化ではないようです。)
理由5.
web屋はデスクワーク多めなのでスマホ非対応でも困らない
MFクラウドは現状スマホ非対応ですが、web屋であれば、そもそもデスクトップ環境で作業しないはずがないので、まったく気にならないと思います。
理由6.
レポートがとにかく見やすい
MFクラウドのレポート機能はとても見やすくて分かりやすいです。
個人的にMFクラウドで一番好きなところが、このレポート機能のうち、「推移表」です。
推移表は、その年における各月の貸借対照表や損益計算書のデータを推移させて、一覧表示してくれる機能です。これのおかげで、貸借対照表や損益計算書の数字について、たいへん追いかけやすく、簿記の勉強としてもうってつけです。(freeeだと、月額1980円を支払しないと扱えない素敵機能です。)
どうして推移表が便利なのかというと、たとえば、事業用の口座を作り、その口座を補助科目に登録して、その後にちゃんと仕訳していった時、その一年年における月ごとの口座の金額情報を細かく追跡できるようになるからです。実際の口座金額と、電子データ上の数値がぴたりと一致する様子が一覧で確認できますので、スムーズに帳簿づけをしていくことができます。
また、推移表以外にも、レポートの種類が豊富なのも嬉しい限りです。
MFクラウドで表示可能なレポート
・キャッシュフローレポート
・収益レポート
・費用レポート
・得意先レポート
・仕入れ先レポート
・仕訳帳
・現預金出納帳
・総勘定元帳
・補助元帳
・残高試算表(貸借対照表と損益計算書)
・推移表
・部門別集計表
・前期比較 など
しかも、上記のレポートについては、いずれもcsv出力やpdf出力が可能です。やよい青色申告オンラインなどでは、現状pdf出力しかできないので、その点でもMFクラウドは勝っています。
理由7.
簿記の知識が正しく身につく
MFクラウドは、freeeのように独自の用語を使っておらず、簿記知識にしっかり従ったシステムになっていますので、自分で調べながら運用していくのに適した会計ソフトとなっています。
むしろ簿記の勉強をするためにMFクラウドを使うのもアリだと思います。学習効率が良くなると思います。(しかも、なにしろ無料ですので、気兼ねなく扱うことができます。)
理由8.
シンプル・実用性に特化したシステム
一回使ってみると分かるのですが、とてもシンプルかつ実用的です。
ちょっと古い表現をするなら、windows XPを好んでいた人なら、愛着の持てるソフトのように感じます。ソフトウェアに無駄な装飾はいらん!って人向けです。
理由9.
確定申告もカンタン!
青色申告(複式簿記)の確定申告に必要な下記二点の書式について、MFクラウド確定申告はもちろんサポートしています。
1.所得税青色申告決算書(一般用)
⇒自動生成
2.確定申告書B
⇒入力サポートで自動生成
⇒DLしたpdfを印刷して提出すればOK
一点、e-Taxとの連携は、データエクスポートのカタチになるそうです。
⇒(Q.e-Taxでの申告には対応していますか?(MFクラウド確定申告)。
ただ、個人的には税務署に提出することは、そんな苦ではないので、べつに気になりません。いつも1月下旬や2月上旬の早い時期に行けば混雑もしていませんので。
▼MFクラウドで確定申告をやった時の詳しい体験談記事はこちら
MFクラウドで青色確定申告を実際にやった時の具体的な手順・流れまとめ
理由10.
経理以外の業務書式も作成可能!
経理の基本機能はもちろんのこと、業務事務的な、見積書・納品書・請求書・領収書の作成などの機能もあります。
まあ、個人的には自分で準備しているので、これらは不要でしたが、書式作成面倒!って人には、ちょっと助かる機能かもしれません。(この書式をベースに改良しても良いですし。)
注意点
MFクラウドの注意点としては、freeeのように、スマホで扱ったり、証ひょうを電子データで管理することは現状できません。
また、フリープランの場合、現状の無料制度がいつまで続くかは不明です。一応、ずっと続くようなのですが、なにしろ無料だけに、いつ終わっても文句はいえません。
ただ、月額800円支払をすると、仕訳制限もなくなり、トリプルバックアップもついて、サーバーも安定して・・・と魅力十分なので、逆に有料プランに加入してしまえば、ほとんどの問題がクリアになると思います。
追記
2018年6月より、ついに制度変更となり、実質無料プランでの確定申告までの処理が不可能となってしまいました・・・。悲しい!
まとめ
MFクラウドはとても素敵な会計ソフトです。
これから個人事業主を始める人は、ぜひ参考にしてみてください。
次回の記事では、個人事業主が青色申告をやるために準備しておくべきものについて、紹介していきます!
▼次回記事
web系フリーランス・個人事業主でよく使われる具体的な仕訳一覧まとめ!
個人事業主のことをもっと詳しく知りたい方へ!
著者がweb系の個人事業主・フリーランスを実際に一年間やってみた時の各種手続きについて、下記のページでまとめています。
記事の中では、自分の実体験に基づいて、「開業届(青色申告の届け出)⇒日々の業務・取引⇒日々の帳簿づけ⇒年末の青色確定申告」までの具体的な手順について、詳しく解説しています。これから個人事業主・フリーランスを考えている人は、ぜひ参考に!