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カラーコーディネーターアドバンスに独学で合格した教材&勉強法

2021年10月、カラーコーディネーター検定試験アドバンスクラスを受けて、無事に一発合格しました。

本記事では、これから受験を考えている人向けに、自分の体験談をもとに、教材・勉強方法・具体的なスケジュールなど独学でやったことを全て紹介したいと思います!

実際に使った教材は2点

公式テキストは絶対に必要!

アドバンスクラスに合格するためには、東京商工会議所から出版されている公式テキストを買わないことには何も始まりません。

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すべての問題は本テキストから出題されるので、絶対に買いましょう。

確実に合格したいなら公式練習問題も買っておこう

2021年の秋時点において、アドバンスクラスの過去問や問題集はまだ発売されていません。

唯一、東京商工会議所の窓口から直接購入する「公式練習問題」だけが、アドバンスクラスの模擬試験を体験できる手段です。

もちろん公式テキストをきっちり覚えれば、こちらは絶対に買わないといけないわけではありません。しかし、実際にどんな試験問題が出るかやっておきたいのが人情だと思いますので、確実に合格したい人は購入しておくことをおすすめします。

自分が実際に買った時の体験談をこちらの記事にまとめていますので、買い方を知りたい人は参考にしてみてください。

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楽天やAmazonなどで販売はされておらず、公式窓口でしか買えません。これから受験を考えている人は、早めに調達しておくようにしましょう。今後、問題集や過去問集が販売されるようになったら、それを買えばOKだと思います。

独学で合格できた勉強方法の体験談

とにかく公式テキストを読み込むのみ!

正直、アドバンスクラスの勉強方法はこれしかありません。

問題のすべてが公式テキストから出題されますので、ただひたすらに公式テキストを何度も何度も繰り返し反復して読みまくって、とにかく内容を覚えるのみです。

自分も勉強期間中は、何度も何度も公式テキストを読み返していました。

公式テキストは、巻末の用語集も含めると、全401Pもの大ボリュームです。たまに心が折れそうになりますが、スケジュールを十分に確保して、何度も繰り返し根気強く読んでいくしかありません…。

chapter1~16の特徴を掴む!

公式テキストは、チャプター1~16までの全16セクション構成ですが、なにも考えずに最初から最後まで読もうとすると、かなりのボリュームなので心が折れそうになります。

まずはざっくり読んでいって、各単元にどんなことが書いてあるのか特徴を掴み、それからどんな風に読み進めるか、自分に合ったスケジュールを立てることが大事です。

こちらは完全に個人的な主観ですが、chapter1~16の特徴はこんな感じでした。(LVは難易度のことで、難しく感じたものを5、優しく感じたものを1としてスコアにしています。)

ch 項目 Lv 概要
1 カラーコーディネーターの実務 1 パッと見カンタンな内容でさらっと読めるが、テキスト全文をしっかり読み込む必要あり。必ず何かしらテストに5問は出るし、ちゃんと覚えてさえいれば解けるので、大事な得点源。
2 色の見えの多様性とユニバーサルデザイン 4 けっこう大変な内容だけど、全てしっかり覚える。とくに、SML錐体に関することは、他チャプターの問題とも絡むため、しっかり覚える。時間をかければ理解できる内容だし、問題も出やすいので、大事な得点源になる。
3 色をつくり、形をつくる 色材、混色から画像へ 4 すべて丸暗記しようとすると大変なので、それぞれの色材の要点を抑えながら覚えていく。ただし、染料は天然と合成、顔料は有機と無機くらいの分類、それから各色材の特徴くらいはしっかり暗記。色素や色材の定義だったり、どれを使うと何色になるかなども出やすそうなので、ちゃんと覚えておく。
4 色彩と照明計画 5 かなりの難関部分。いかにも理系な内容はさておいて、重要事項っぽい単語など、しっかり覚えておく。各照明の特徴などはきちんと読めば難しくないし、問題にも出やすそうなので、ちゃんと覚えておく。
5 表色系と測色方法および色彩管理の手法 5 本試験の最難関部分。ひとまず、公式練習問題と今回のテストにおいては数式部分は出題されていないので、それ以外の部分で、重要そうな単語やどんな場面でどんな測定をするかなど、しっかり覚えておく。(ただし、数式が今後出ないとも限らないので、要注意。出た時は1/4抽選にかけたほうが良いと自分は思う。)
6 安全色彩 2 すべて読み込んで、しっかり理解しておく。
ボリュームも少ないので、得点源にしやすい。
7 製品の色彩調査手法ー色彩分析と心理評価 3 ちょっと難しい内容もあるけど、すべて読み込んで、しっかり理解しておく。けっこう出題されやすい内容が多い。
8 さまざまな配色用語と実際 4 重要部分。すべて読み込んで、しっかり覚えて理解しておく。実際の色を見て、どの配色か当てる問題は、ほぼ必ず出題されるので、その訓練もしておくこと。
理解すれば難しくないので、得点源にしやすい。配色を覚えるだけでなく、イッテンの各原理と併せて覚えるのも大事。みんな、こういった内容を勉強したくてカラーコーディネーター検定試験を受けているのだと、自分は思っている。(全体の5~10%しかないという悲しい事実…)
9 ファッションカラーと色彩計画の諸条件 3 ボリュームも少ないので、しっかり読み込んでおく。
とくに、デザイナーとマーチャンダイザーのやるべきこと、適品適時適量など5バリュー関連のこと、色彩計画の流れなどは出やすそうなので、しっかり読んでおく。ちゃんと覚えれば得点源にしやすい。
10 メイクアップ製品の色彩設計・管理とカラーコーディネーション 4 じつはけっこう出題が多いので、しっかり勉強する。単語の丸暗記以外で、考える系の問題も出るので、各内容をしっかり理解しておくの大事。きちんと理解しておくと、大事な得点源になる。
11 インテリア製品の色彩の特徴とカラーコーディネーション 3 すべて、しっかり読み込む。とくにトーンやコントラストについて問題が出るので、色をどうすると部屋がどんな印象になるかなど、しっかり覚えておく。きちんと理解しておくと、大事な得点源。
12 プロダクツの色彩的特徴 4 各商品をしっかり覚える。
その製品の製造方法や材料などの問題も出るので、写真とセットで単語もしっかり丸暗記しておく。
ヤマを張ると、外れた時に大きい失点になる危険もあるので、ちゃんと読み込んでおこう。
もう色の試験じゃないじゃん!と突っ込みたくなる問題も多いけど、気にしたら負け。自分が受けたテストでは、石見焼に使われる土がどんな土かとかも聞かれた。
13 環境色彩 3 景観の社会的な位置づけや、デザイナーがどんな視点を持って取り組まないといけないか、しっかり学習する。単語を丸暗記するだけでなく、内容をしっかり理解することが大事。
14 効果的なプレゼンテーションを生み出すカラーコーディネーション技術 2 ボリューム少ないし、覚えることも少ないので、しっかり読み込めばOK。どういう場面でどういう表現をするのか、それぞれのケースバイケースでの表現方法などを覚えておく。
15 近現代のデザインとカラーの歴史 5 ボリューム多くて大変だけど、誰がどんな時代でどんなことをしたのか、しっかり覚えておく。これもまた、ヤマを張ると外れた時に大きい失点になる危険もあるので、要注意。一気に読むと疲れるから、数回に分けて覚えていくの大事。
16 ファッションカラーの変遷と時代背景 2 ちょっとボリューム多いけど、何回か繰り返し読んでいくと、スムーズに頭に入ってくる。どんな時代にどんなものが流行ったか、だれがどんなことしたか覚えておく。
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自分が今どこのセクションを読んでいて、どんな勉強をしているのか意識しながら読むのが大事です。また、最初から順番に読む必要はなくて、疲れている時は自分の好きそうな話題(Lv1~3)を読んで、時間と集中力に余裕ある時は難しい部分(Lv4~5)を読んでいくなど、自分に合ったメリハリのある読み方をしていくことが大事です。

個人的な鬼門は「ch2~5&ch15」

これらは正直、カラーコーディネーターの勉強というより、ほとんど物理・数学・美術・歴史のような勉強内容です。

公式テキストの文章だけでは説明不足なところも多くてイメージつきにくいところも多いですし、このへんを勉強する時は、わからない言葉があり次第、適宜ネットで調べながら勉強していくことが大事です。

とくに、真の鬼門はchapter5で、ここの数式関連は理解するのが相当に困難です。

こんな数式が出てくるので、初見はマジでビビりました…!

ch2,3,4,5,15あたりは、後回しにすると勉強が大変になるので、なるべくスケジュールに余裕があるうちに、早め早めで少しずつ読み進めておいたほうが良いです。

他の「ch1、ch6~14、ch16」は楽しんで読める!

個人差あると思いますが、自分は「ch1、ch6~14、ch16」の範囲は、読んでいて楽しく学ぶことができました。

先ほどの物理・数学・美術・歴史のような内容とは異なり、色そのものにダイレクトに関連する知識を学べるからです。

具体的には、色の仕組み、色の材料の話、色のサイクル、色覚やユニバーサルデザイン、安全色、景観の話、化粧品、配色方法、プレゼン、プロダクト、インテリアなど、色に関する理解が深まったので、本当にタメになったと思います。

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たぶんカラーコーディネーター検定試験を受けたいと思った人は、こういった内容を勉強したくて受験しているのだと、自分は思っています。

合格までの具体的なスケジュール

自分の場合は約1ヵ月の勉強期間でした。勉強時間に換算すると、ざっくり50時間~100時間くらいだと思います。

具体的なスケジュールは下記の感じです。(日々のスキマ時間で、コツコツとアドバンスクラスの公式テキストを読み進めていきました。)

1日目 受験申請完了して、勉強開始。ch12を読む
2日目 ch16を読む
3日目 ch14を読む
4日目 ch9、ch10、ch11、ch13を読む
5日目 ch15を読む
6日目 ch1、ch2、ch3を読む
7日目 ch6、ch7、ch8を読む
8日目 ch4、ch5を読む
9日目~13日目 いったんアドバンス勉強を保留して、色彩検定2級の勉強をする
14日目 公式テキスト2周目に突入⇒ch1を読む,ch2をネットで調べながら読む
15日目 ch3~ch4、ch15&巻末用語集などネットで調べながら読む
16日目 ch6を読む
17日目 休み
18日目 ch7~ch9を読む
19日目 ch10~ch11を読む
20日目 ch12~ch14,ch16を読む
21日目 公式練習問題&ミス部分の復習(87点/100点だったので、とりあえず合格圏内にはいることを確認できて、少し安堵)
22日目~26日目 公式テキスト3周目に突入⇒ch1~ch16を読み直す。パッと見て、そこにどんなことが書いてあるか思い出せるところはざっくり読んで、あんまり思い出せないところはしっかり読み直す。以降、試験日まで、これを何度も繰り返す。
試験日 本番。なんとか一発合格!

公式テキストは全360Pほど(巻末の用語集を含めると400Pほど)あるため、短期間で一気に詰め込むのは、正直かなり難しいです。スケジュールには余裕を持って、何度も何度も読んで、しっかり長期記憶するようにしましょう。

最初は読むのに時間がかかりますが、2周目3周目になっていくと内容を覚えてくるので、だんだん読むスピードも上がっていきます。最終的には、適当にページを開いてパッと見るだけでどんなことが書いてあるか思い出せるようになってきたら、かなり仕上がっている状態になっていると思います。

もし毎日のように読んでいて飽きてきたら、自分みたいに、途中で色彩検定2級の勉強を挟んだりして、いったんアドバンスクラスの勉強から離れるのも大事です。少し期間を置いてから、あらためて読み直すことで、さらに記憶に定着しやすくなるからです。また、色彩検定2級の内容の一部はアドバンスクラスにも出題されるので、異なるテキストや図表から同じことを学べるのも楽しくて良かったです。

あとは繰り返しの内容になりますが、確実に言えることは、公式テキストを一気に短時間で読もうとすると心が折れるので、日々のスキマ時間で少しずつ読み進めていったほうが、気持ちローストレスで勉強できるのではないかと思います。(少なくとも、自分にはぶっ通しで読んで一気に理解する勉強法は無理でした…。)

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色彩検定2級のテキストは非常に読みやすいしわかりやすかったので、かなり良い息抜きになりました。あまり根詰めるとノイローゼになりかねないので、自分はスケジュールに余裕を持って日々コツコツ勉強を推奨します。

その他、アドバンスクラスに合格するための細かい勉強ポイントまとめ

太字以外のテキスト部分もしっかり読んで覚える!

公式テキストの中では太字になっている部分が数多くあるので、「そこだけ覚えればOKかな?」と甘えてしまいそうになりますが、それでは不合格になってしまいます。

というのも、実際のテストでは、太字以外のテキスト部分から、めちゃくちゃ出題されるからです。これは自分の体感ですが、太字になっているところより、通常フォントで書かれたテキスト部分の問題のほうが多いようにも感じます。

つまり、公式テキストを隅から隅まで、しっかり読みまくるしかないわけです。

テキストだけの部分もしっかり読んでおく

公式テキストの大半は、太字や図表とセットになったページばかりです。

しかし、中には、完全テキストオンリー、太字も図表もないセンテンス部分があって、一見すると全く重要そうに見えないのですが、これが意外にも結構な頻度でテストに出題されたりするので、こういったテキストだけの記載部分もきちんと読んでおくことを推奨します。

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え! そんなところから出題されるの!? みたいな問題が結構あります。とりあえず確実に合格したいなら、テキストの太字だけを追いかけるような勉強法は絶対にやめておいたほうが賢明です。

各章の要点をしっかり抑えておく

テストでは、公式テキストの文章内容がそっくりそのまま出題されるわけではなく、公式テキストの文章をかなり短く圧縮して、そこの虫食い部分を答えさせるみたいな問題が結構あります。

そのため、単語だけを暗記するのでなく、文章の流れとセットで覚えておかないと、いざテストになると「なんだっけ?」と困惑してしまうので、気をつけましょう。

ch12,15,16はセットで読む!

自分だけの感覚かもしれませんが、これら3セクションの内容は、歴史チックなところもあり、西暦や時代を意識しながら一緒に読み進めると、より理解が深まると思います。

人物の年号を覚える必要はないっぽい?

現状ですが、人物の年号(西暦)を答えるような問題は出ていませんので、そこまで細かく覚えなくて良いと思います。(ただし、その人物がいつの時代にどんなことをしたのか、くらいは覚えたほうが良いです。)

巻末の用語集やColumnの問題は出る?

基本的には出ないと思います。ただし、問題文や選択肢の中で使われたりする場合があるので、一通り単語の意味は抑えておいたほうが良いです。

たとえば、プレプロダクトクリニックという用語は、本文中では太字にはなっているものの詳しくは説明されておらず、巻末の用語集(ページ下部の補足部分だったかも?)で解説を読めますが、公式練習問題においては、この単語が問題選択肢の中で使われていました。言葉の意味を知っていれば、その選択肢が誤りだとわかるのですが、意味を知らないと、あとは消去法&運任せとなってしまい、合格の可能性が下がってしまいます。

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たとえ重要そうでない単語であっても、まったく意味がわからない場合は、ネット検索などして、さらっと意味を理解しておいたほうが良いです。

計算問題は出てこないっぽい?

chapter5のXYZ表色系の単元では、ガチ数学の難解な数式が登場してきますが、現状、公式練習問題でも実際のテストでも、問題としては出題されていません。

とはいえ、公式テキストに記載がされている以上、今後のテストで絶対に出ないとも言えないので、覚悟だけはしておいたほうが良いです。(最悪、4択マークシートなので、25%抽選にBETするのも作戦の一つだと思います。)

もし時間に余裕ある人は、このへんもしっかり読み込んでおくと、テストのことはさておき、色への理解がより深まると思います。

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本当はちゃんと勉強しなくては…と思ったのですが、色々と考えた結果、自分は捨て問にしました。今後の人生で、色についてパソコンなどで数値解析的なアプローチをする機会があるかといったら、多分なさそうだと判断したからです。みなさん自己責任のもと、それぞれの折り合いのつけ方をしていったほうが良いと、自分は思います。

公式テキストの新出単語には説明されていないものも数多い!

これはとくにchapter15の歴史部分で言えることなんですが、図表や解説なしに、ただ人名や作品名だけが並べられている文章部分が結構あります。

テストにあんまり出なさそうだからと割り切って読み飛ばしても良いのですが、勉強スケジュールに時間があれば、このへんもネットで検索したりして、写真を見ながら勉強すると、少し楽しく学ぶことができます。

下記は一部ですが、公式テキストに用語として出てくるけど、図表や解説が満足に記載されていないものをまとめてみました。

他にもまだまだ、こういった用語がたくさん記載されています。

何も知らないままテキストを繰り返し読んでも苦行すぎるので、わからない用語の多いページは、少しネットで調べてみて、関連する写真や説明を見てから再び公式テキストを読むと、調べる前よりも読みやすくなって、理解が深まると思います。

ただ、試験直前の時期にこれをやると、テストに出ないことに記憶力を使ってしまう感じがあるので、なるべく試験期間に余裕がある時に、分からない単語は先に調べて潰していくようにすると、効率的に勉強できるようになると自分は思います。

まとめ

カラーコーディネーター検定試験アドバンスクラスの勉強は、とにかく公式テキストをいかに効率的に読んで理解するかです。

自分に合った方法を見つけて、スケジュールには余裕を持って、スムーズに資格取得を目指しましょう!

参考リンク

2021年、カラーコーディネーター検定試験のスタンダードクラスとアドバンスクラス、両方に一発合格しましたので、記事を一式まとめています。これから勉強される方は、ぜひ参考にしてみてください!

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